2016/05/19(木)04:41
TOT2016 Day3 四日市ー東京
四日市を出発してR23でトラックの煽りを受けながら東に進む。路面状態は悪く走りにくい。一瞬たりとも気をぬくことができず、落車したら轢き殺されるので必死に走る。
木曽川を越えしばらく走ると日本一豊かな村「飛島村」を通過する。
名古屋の中心部に近い港湾地区に村があることなぞ東京の人は知らないかもしれない。工場や倉庫などが主な税収の元であるが、畑も多い。しかも、住む家がない、作れないため村外から転入して住むことはほぼできない。
その飛島村もあっという間に過ぎて名古屋市街に入る。側道や歩道を走らされるのでかつぎもあり大変。R1に合流してようやく一安心だったのだが、次なる問題は風であった。南西から吹いていた風は太陽が昇ると南風となり名古屋から浜名湖まではしばらく向かい風になりそう。これはきつい。
こういう時に限って自動車の数は少なかったりするので、追い抜いていく自動車の負圧を利用できない。就寝前にストレッチをしたのにもかかわらず筋肉痛で脚は回らない。歩道を走るクロスバイクのおっちゃんと変わらない速度で走っているくらいだから相当に遅い。東京に到着できるのか心配になる。
予定通りに進まないので一旦休憩。セブンイレブン岡崎本宿町店に到着したのは午前11:07。幕の内弁当を買ってお昼ゴハンにする。この時点でやはり予定の30分遅れ。挽回するためにも補給食をバックポケットに突っ込んでさっさと再スタート。
御油で浜名湖北岸を回る姫街道に乗り換える。山から吹き降ろす向かい風が厳しい。筋肉痛で回らない脚にも本当に困った。これでは東京まで帰れないのでどうしたものかと思ったら薬局を発見。
なんでも売っているVALOR DRUG豊川東店に緊急入店。筋肉痛を和らげるものがあればいいんだよ。筋肉の痛みに効くフェイタスゲル50Gなるものを購入。薬局のトイレでレーパンを脱ぎ、脚全体にたっぷりと塗りこむ。スーッとして気持ちいい。ところがあやまってレーパンで擦れた股間にも付着してしまい悶絶する。
自転車に乗ってみると確かに筋肉痛が嘘みたいに消えた。が、股間もヒリヒリしてたまらない。あうあう言いながら本坂トンネルを通過。浜名湖をチラチラ見ながら走る。ここから浜松まで20kmくらいだが、遠くに感じる。筋肉痛は一時的になかったことになったが、脚が回るわけではないので進まない。そのうちに薬の効果は切れてしまいやっぱり筋肉痛の塊になる。バス停のベンチで裏起毛タイツを脱いでレーパン姿になり脚に薬を塗りこむ。たぶんこの薬は30分くらいしか効かないんだな。軽いギアにしてクルクルまわし回復走に努める。
天竜川に到着してようやくR1に乗り換える。ここからは追い風だと思っていたのに、なぜか弱い向かい風。なんでなんだ・・・
磐田あたりまで走ると向かい風は追い風に変わる。おお、ついに東海道で追い風になったぞ。夕暮れがせまる時刻になって脚も回復し快走できるようになった。
向こうからロングライドと思われる自転車を見かけるようになった。その中の一人はキャノボジャージを着ていた。リュックを背負っていたのでキャノンボール挑戦ではないだろうけれど。
掛川あたりまで来ると金谷峠の山が見えてくる。この脚で金谷峠を登れるかな。。掛川の街を過ぎると少しずつ登り勾配となっていく。あんまり頑張りすぎないように登ってまずは小夜の中山峠を越え、続いて金谷峠もパスする。
大井川を過ぎたところで大荷物をかかえた女性ローディをパスすると、こちらが信号停止するたびに追いついてくる。両脇にバニアバッグ取り付けているから高速域はキツイはずなのによく追いついてくると思ったが、よく考えるとワタクシは相当に遅いだけかも。
彼女も千切れて夕食タイム。WiFi利用可能なセブンイレブン藤枝稲川店に18:07に到着。野菜を渇望していたので肉野菜弁当を。またグレープフルーツジュースや海苔味噌汁も購入。ワタクシはボトルに水を入れるのだが、このコンビニでは2Lペットボトルの水は売っておらず、1L紙パックの玄米茶を初めて購入してみた。
もぐもぐしながらそろそろ東京までのシナリオを考える。残り200km。箱根の山越えは日付が変わる頃かな。東京には朝6時くらいになるか。どこかで仮眠も必要だが、山に登る前がいい。下りで寝るとガードレールの向こう側に旅立ってしまうから。
空腹も満たしたところで再出発。一旦、脚を止めてしまうと脚は回らない。しばらくすると、よく回るようになるけれど。宇津ノ谷峠は目をつぶっても迂回路を走れる。歩道側を走って宇津ノ谷トンネルを通過してから車道に戻ると、先ほどの女性ローディはトンネルの車道から弾丸のように突き抜けてきた。高速道路みたいな宇津ノ谷トンネルの車道を自転車で駆け抜ける御仁がいるとは勇者かな。
もちろん自転車進入禁止なんだけれど、あの標識は知らないと見えないわな。ワタクシも青信号とともに発車して下りの勢いで静岡駅前まで駆け抜ける。すっかり真っ暗になったが、交通量が多いので楽に走ることができる。
興津までくると駿河健康ランドが見えてくる。時刻は20時過ぎ。ここでがっつり仮眠をとるか?それとも露天で仮眠するか?悩んだが健康ランドに立ち寄れば2時間は寝てしまうだろう。露天で仮眠なら1時間もいらない。健康ランドでの仮眠をパスすることにする。
興津ー由比の車道は高速道路のように速い流れなので、ここは海側の歩道を走る。しかし、対向車のヘッドライトは眩しく、全然前は見えない。なんとか寺尾の交差点までたどり着き、ほっと一息。
田子の浦から先、R1で走るか、旧東海道で走るか。R1を利用すれば早いけれど、眠くなった時に仮眠できるポイント少ない。旧東海道ならコンビニもあるのでなんとかなるだろうけれど、単調すぎてつらいのを知っている。
それならということで、富士川東側にある道の駅「富士川」で少し仮眠することにする。トイレを済ませ温かいものを飲んで仮眠しようとしたら、自販機に温かい飲み物はなにもなかった。はぁ。身体が冷えないように雨具を着込んで人気のないベンチで横になる。30分ほどであったが気持ちよい仮眠できた。なかなか身体は動き出そうとしないが、残り150kmほどなので、ゆっくり旧東海道を走りだす。
沼津を過ぎて箱根をどのルートで越えるか考える。GPSは熱海峠を越えるルートになっている。しかし、追い風も相まって速度も悪くないから箱根峠を越えるのも悪くない。熱海峠は野良犬出たりするんだよね。箱根峠は走り屋が出る。どっちも似たようなものだが。
意を決して箱根峠を越えることにする。箱根峠直前で補給のためにセブンイレブン三島谷田北店で補給する。明治即効元気ゼリー180Gはアミノ酸入りなので本当によく回復する。ライトの電池も交換してツイートしたら箱根山にとりつく。
ローソンニュー箱根店で時計を確認してしまうのはローディの性か。踏み込み過ぎず、クルクル軽いギアで回して登る。20数えてスタンディングとシッティングを切り替えお尻をこれ以上傷めないようにする。
真っ暗でよく分からないが、アスファルトも綺麗になって道も整備されている。それよりも街灯が時々人に見えるようになってきた。時刻は夜0時。箱根の道に人なぞいるわけがない。おかしいな。仮眠したはずなのに。
ビービーと下痢便サウンドのシビックが追い抜いては降ってくる。こんなところでイニシャルDの真似をせなんでもよかろうに。車なんてサーキットでひっくり返すまで走りこまないとうまくなんてならなんぞな。
ギャラリーコーナーで「自転車が上ってくるよ」と冷たい視線を浴びながらもようやく箱根峠に到着。76分で登りきった。適当に走った割には普通のタイムなんだな。
気温10度と温かい芦ノ湖のセブンイレブンで上着を着て、持参した冬用手袋をはめる。箱根旧道の下りは嫌いだ。路面は荒れているし、急坂で疲れるのに眠くなるし。ガムを口に入れるのを忘れたことに後悔しつつなんとか小田原まで降りてきた。関東平野に帰ってきましたよ。
箱根でエネルギーを使い切ってしまったので松屋 小田原酒匂店で早めの朝食。午前2時なのに数人の客がいる。
満腹になると眠くなるのでガムを噛みながら走りだす。東京を出発する時に持参した補給食はブドウ糖飴2個のみとなった。東京までで使い切れそう。
それでも眠くなってきたのでローソン西湘二宮店でホットコーヒーを飲む。そういやいつのまにか二宮までたどり着いた気がする。
ここいらはいつもの夜練コースなので、目をつぶっても走れる。その後も記憶はあいまいでいつのまにか大磯まで来ていたのでR134で湘南の海沿いに走る。ちょっと追い風なので走りやすい。
追い越していく車の負圧を利用しながら辻堂まで順調に巡行し湘南街道で東海道線の線路を越える。遊行寺の坂はさすがに脱力登りでは上がれないので、上半身にも力を入れて登頂。
その後の戸塚崎陽軒付近でのR1との合流は自転車だとスプリントを要する。自動車の車間空いたすきにダッシュして走行車線まで移動する。崎陽軒のレストランは美味しいので是非、素敵な女性と一緒に行ってみてもらいたい。
戸塚駅はナチュラルにアンダーパスをくぐって回避して最後の登坂路権太坂登りへ向かう。前方に朝練ローディを捉えパスする。信号待ちで軽く会話する。そろそろ空腹で補給しないとならないが、持ち合わせはブドウ糖キャンディーだけだ。東京まで残り50kmちょっとあるけれどブドウ糖キャンディーで走りきれるかな?
権太坂はダンシングで気持ち良く登りきり、横浜駅までのダウンヒルで速いジテツウの方を追ってみるが、すぐに切り離されるほどに速く諦める。
横浜駅を通過しR15は追い風とそこそこの交通量のおかげでスイスイ走る。補給食はもうないのでボトルの水だけで走るしかない。ゴールの東京日本橋に72時間以内に到着は無理だということはわかっているが、いまこの絶好調な身体を止めたくはないので、そのまま走り続ける。
多摩川を越えてようやく東京。御殿山を登りきって最後の坂道終了。品川駅前までスルりと降ったところで、2人組のローディと接続。これから渡良瀬まで行くということ。ワタクシはといえば・・ たいそう驚かれる。
人の少ない朝の銀座を2人組ローディと談笑しながら駆け抜けてついにゴールの東京日本橋に72時間49分で到着。
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