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「誰でも気分は小説家」まとめ

(1)~(9)

あるところに一人の学生がいました。

彼の名は・・・馬土博。



自分の名前にかなりのコンプレックスをもっていた。

しかし彼は学生でありながら・・・

世界を変えるほどの知能を持っていた。


学会での発表を重ね、彼は他者に自身の奇才ぶりを認めさせた。


そんな彼が学校で巻き込まれた事件とは

凄惨なものだった。


発端こそ、些細な嫉妬に過ぎなかったが、その爪痕は彼のその後の人生を捻じ曲げるのに十分すぎるものだった。




その日も彼は独り、遅くまで学校に残って論文を書いていた。


その事実を知っているものは当然限られているし、出入りできる人間も限られていた。


しかし、その事件は起きた。


彼は「何者」かに拉致され酷い暴行を受けた。
研究成果を渡せという脅しや憎悪の籠もった仕打ちが彼を数日間、苦しめ続けた。


彼は犯人の隙をつき逃げ出すことに成功するも、最も深い傷が

彼の左目の視力を奪った。


タバコを押し付けた左目の火傷は、彼の生命を奪うほどだった。

一命を取り留めた彼は以前のように人前に出ることがなくなった。

そして・・・

彼は復讐を誓った。


しかし彼の左目を奪った犯人の特徴は喫煙者という以外に何も分からなかった。


犯人が見つからないことが彼の焦りを生み、偏った心が生んだ憎悪はさらに大きくなっていった。



やがて彼の憎悪は他者すべてに向くことになる・・・



奇才であろうと、鬼才であろうと

天才であろうと、秀才であろうと

凡才であったとしても



人間が一人で出来ることには限度がある

憎悪に駆られたとしても、その程度のことが判らない彼ではなかった

だから彼は仲間を集めようと考えた。
彼とおなじ「復讐」という心の闇をもつ者たちを。
それは犯人探しにも結び付く彼の新たな一歩である。

そこで彼は一人の女性と出会った。


つづく



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