2011/05/29(日)07:20
生まれる。第6話での1シーンについて
生まれる。第6話まで終わりました。
前回の第5話ではダウン症の子役が出演して
話題になりましたが、第6話でもパン屋のシーンで
その元気な姿を見せてくれましたよね。
制限の多い撮影なのにホント凄いな~と
見ていてため息をつくくらい感心してしまいます。
特に4~6話まで障がい児の親としてとても
考えさせられる場面が多かったのですが、
今回の第6話では羊水検査についてかなり
突っ込んだ内容になってました。
私自身、あまり深くまで考えていなかった
問題だったので、一度セリフを聞いただけでは
よく意味が呑み込めず、繰り返しあの冒頭の
長女と医師の話を聞いてしまいました。
とても心に残る場面であったため
以下に少し抜き出してみたいと思います。
<場面>
堀北真希さん演じる長女・林田愛美が、
ダウン症の子と一緒に遊んだことをきっかけに
以前母に羊水検査を受けるように頼んだ事を悩む。
悩んだあげく、大杉漣さん演じる腕利きの医師
・近藤卓巳先生に相談するシーン
愛美:母の羊水検査、明日ですよね。
近藤医師:ああ。
愛美:
母に検査を受けてほしいって言ったこと、
先生はどう思われますか?
近藤医師:
羊水検査は、約3000ある赤ちゃんの異常の中の、
たった1つを見つけて、命の選別を行う検査なんだ。
もし仮にすべての異常が事前にわかったとしても
お腹に宿った命を絶ってしまう事自体、
どうなのかと私は思うよ。
例えば、自分の子が、事故で怪我をした。
助かってほしいと心から願うよね。
愛美:もちろんです。
近藤医師:
障害があったとしても、
生き抜いてほしいと思うよね。
愛美:はい。
近藤医師:
じゃあなぜお腹の子に、病気や障害があったら、
その命を絶とうとするんだろう。
なぜ生まれ、生き続けてほしいと思わないのだろう。
お腹の子の命は、軽いのかな。
私は信じてるんだよ。
赤ちゃんは、お母さんを選んでやってくるって。
その子はきっと、何かを持ってきてくれるはずだよ。
例えば、やさしさだったり、絆だったり、笑顔だったり。
ここ数週間、君はおかあさんのことを一生懸命考え、
生まれてくる子供の事を考え、兄弟と自分の将来を考えた。
君の中で、今までなかった何かが、
生まれたんじゃないのか?
~以上、第6話冒頭のシーンより~
これだけ見ると羊水検査について片方の意見しか
取り上げられていないという印象を受けますが、
違うシーンでは、羊水検査は場合によっては
必ずしも悪いことではないという話も出てきました。
多分私がはまってしまうところは、
いくつかのデリケートな問題に対してメッセージ性は
高いのですが、偏った主張がなく、見方がとても客観的
なので入り込みやすいところでしょうか。
家族関係がとても複雑なドラマなのですが、
軸がしっかりしているので見ていてとても面白いです。
私的には竹富聖花さん演じる次女の美子ちゃんが
今後どうなっていくのかがとても心配です。
ちーちゃんが先日中学校で心ない男子生徒から
授業中に「ダウン症の子がいるやろう」とバカに
されたことがあっただけに、イジメに関しては
正直少し感情的になることはあります。
でも本当に自分が信じていることなら、
例え馬鹿にされてもやり過ごすことは絶対出来ると
信じたい。あえて戦うことも大切な時もあるかも
しれませんが、売り言葉に買い言葉では
レベルは相手と一緒です。
その意味でドラマの美子ちゃんも、お腹の赤ちゃんの
大切さがわかれば良い方向に向かうのではないかと
かなりこのドラマに期待している今日この頃です(^^)
◆生まれる。HPです
http://www.tbs.co.jp/umareru2011/
※6月17日に小説が発売されるそうです。