幸せ報告/15号チロさん
15号・チロさん。突如登場となったこの猫さんは、立川の餌やり現場からの引き上げ猫さん。たぬぬの後輩です。保護当時、猫トイレが使えなかった点ではたぬぬより条件シビアでした。たぬぬは、あんなにおっかない咬み猫だったにもかかわらず、人と暮らしたことがあるような気配も感じられたのですが、チロさんは、人との関わり方を知らず、人を前にして、恐怖で気絶寸前になるような子でした。野良生まれ・野良育ちさんだったかもしれません。保護当日の写真です。2011年10月27日保護。↑間違えた!2010年です!果たして人馴れできるのか、人馴れに一体何年かかるのか、と危ぶまれ、覚悟の上でお世話を始めたものですから、未公開のまま経過しておりました。保護直後、ケージの中の猫トイレが使えず、24時間おしっこガマンしちゃうという状況が見られ、急遽、ケージの一段目の全面を、『地面化』しました。全面トイレかなりヒステリックに攻撃してくるので、ぽちは負傷防止にこんな装備を(笑)。アームガード↑わかりづらいでしょうが、手首からひじまでにペットボトルをはめてます。篭城中の1週間目。感情乖離したままの1ヶ月目。人を目の前にして気絶寸前になってしまうくらい、人を恐がっている、というか、ヒトというものを知らない子でした。1ヶ月経っても、恐くて直視できない。恐くて動けない。息をつめて、ぴくりとも動かないチロさんでした。このチロさんに対してぽちが取った対策は、怒らせること。攻撃でもかまわない、感情を表現することで、少しでも発散になるし、猫パンチ~流血(涙)、ということであっても、ヒトとの交流のひとつ。で、先のアームガードの手で挑発してみたりとか、クッションで押さえ込んでムリ撫でしてみたりとか、しつこくじゃらしで触ってみたりとか、目の前で、こんこんと説得してみたりとか(笑)そんな生活が、実に、半年近く続きました。怒りを爆発させられるようになり、次第に怒らなくなり、待ち受け顔するようになり、ドア越しに呼ぶようになり。当初のヒステリック攻撃も、『両手ぐるぐる攻撃』してるようなものだったので、てんで、マト外れ(爆。実のところ、アームガードはすぐに必要なくなり、ぽちは一度も負傷しませんでした。ケージのドアを開けて室内フリーにした夏頃からは順調に人馴れが進み始めました。先住との合流は、あまり問題がなく。猫との社会性は充分ありました。保護部屋を出ても、先住たちのトイレで問題なく用を足すことができ、ぽちの帰宅時に、時にはみんにゃと一緒に玄関に出てきたりするようになり、9月ごろには、ぽちの目の前でだらけるようになり、だらけ中。←まだ暑かったもんね。10月には先住の猫ベッドを占拠。マダム・チロ。12月に、とうとう、ぽちがいる時間に、普通顔して台所に登場しました。チロさん登場!そしてこの頃には、普通に撫でられるようになってました。チロさんが眠っているそばでぽちがばたばたしてても、何も反応せずに眠り続けるようになってました。ぽちが足をなげだしてくつろいで座っていると、なにげに、ぽちの足を踏んづけて横切っていったり。ヒトへの愛着が育つまでにはもう一歩ですが、愛着が育っていくその時間は、本当のお母さんのところで、過ごしてもらうことになりました。2012年1月14日。みんにゃに見送られて、チロさん、出発しました。チロさんを望んでくださった方は、実は実は、やす猫・ゴンの家族募集のときに、一度ご応募くださった方です。このブログにもときどき登場しますがnobutaさん、です。やす猫ゴンへのご応募当時、ペット可物件にお住まいではなかったため、お断りするよりなかったのですが、話せば長いことながら、ぽちはその後も親しくお付き合いいただいています。そして、チロさんが保護されて今日までの1年ちょっと、nobutaさんのお身の上にも大きな転機が訪れていました。どちらかというと、苦しい苦しい転機が。つまり、nobutaさんの苦しい1年と、チロさんが人慣れ修行に苦しんだ1年は、ほとんどぴったり重なっているのでした。nobutaさんにとって、チロさんは、戦友のような。そして、苦しい転機のときを越えて、ペット可のお住まいにお引越しをされ、とうとうチロさんをお迎えいただきました。到着したチロさんinキャリーバック。開けてみたけど出れないチロさんinキャリーバックま、最初はこんな調子だよね(汗)でも、今夜までにチロさんはご用意された猫トイレも問題なく使い、今夜からごはんを食べはじめ(おかわりまでしたとか)ひと足先にお迎えされてた先住猫さん・トリちゃんと対面、トリちゃん『シャー』の前を見事にスルーしてのけたとのこと。・・・・・大丈夫だね!お届けから辞する直前、玄関の靴箱に篭城するチロさんをぽちが引っ張り出しました。そのときnobutaさんが撮ってくださった写真です。また1頭、幸せに向けて出発しました。SPECIAL THANKS to...保護主のなみちゃん、kiriさん。命をつないでくださってありがとう。れなろどママさん、ちびむむさん、犬班A。さん、いただいたフード類、チロさんに少し持たせました。コツリさん!アクリルたわし持って行くの忘れちゃった!後日訪問するときにひとつ、使わせていただきます。