2011/09/16(金)12:58
『架空の球を追う』 森絵都
架空の球を追う (文春文庫) (文庫) / 森絵都/著
何気ない日常の ほんの一瞬を、見事なまでに鮮やかに描く・・・
どの作品でも思うのですが、著者の観察眼と言葉選びの巧みさには感心します(上から目線やけど・・・)
この人が書いたら、ただのおばさんの何も変わったことの起こらない一日だって、小説になってしまう気がする。
11篇の短編がおさめられてますが、そのどれも、ちょっとした日常の一コマ。
何気ない一言でその場の空気が一変したり、偶然の出来事で人生の転機を意識したり・・・。
読み終えた時に、予想されるその後の展開に妙に納得したり、驚いたりします。
・・・で、解説の白石公子さんが言うように、「微苦笑」してしまうのです。