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テーマ:猫のいる生活(135969)
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面白い本を見つけてきました。
「アレの名前大百科」(PHP文庫)。 知ってるようで意外と知らない名前を網羅した本で、例えば「耳かきのフワフワしたアレ」の名前は? 要するに耳掃除の最後に耳の穴にさしいれ、垢をぬぐうために使うアレですな。 その由来は、修験者が身に着ける梵天袈裟が有力とされています。 綿帽子状のふわっとした房が左右に2つずつあって、耳かきの梵天の形状、材質、肌触りに似ていることから名づけられたそうです。 ことさらさように、別に知ってても知らなくてもど~ってことない内容ばかりなんですが、なんとなく時間つぶしの読み物のとしては肩がこらなくて丁度いい。 そこで「アレの名前大百科」から衣服に関わる"アレの名前"をいくつかピックアップしてご紹介しましょう。 先ずはベトナムのアレから。 ベトナムの衣服と云えば、女性が着用する「アオザイ」が有名ですが、ではベトナムの男女が被っている円錐形の帽子の名前は? 私は勝手に"ベトナム笠"と呼んでいましたが、もちろんこれは日本流。 正しくは「ノンラー」と云うそうです。 ノン(non)は笠、ラ(la)は木の葉と云うイミで、その名の通り葉で編まれた伝統的な笠なんですな。 ノンラーのおもな素材はアブラヤシの仲間のラタニアの木の葉です。 竹で骨組みをつくり、燻蒸処理した木の葉を糸で編みこんでいきます。 ではこれはど~でしょう? アラブの男性が被ってる黒い"リング"です。 これは「アガール」もしくは「イガール」と云います。 伝統的なヘッドスカーフであるクフィーエを固定するために使われます。 二重ハチマキのようにして、被ったクフィーエにアガールを巻くスタイルが一般的ですが、その巻き方は国によって異なっているそうです。 アガールの産地として有名な聖地ナジャフでは、だいたい6,000ディナール(約550円)で売られています。 お次はロシア。 よくTVなんかでも見かける耳あてつきの帽子のことです。 あれは「ウシャンカ」と呼びます。 「ウシャンカ」そのものがロシア語で「耳」を意味し、耳あてのないロシア帽はウシャンカとは呼びません。 材料はおもに安価な羊皮や人工毛皮が用いられるらしい。 この帽子は、寒さ対策だけでなく、雪や氷で足を滑らせたときに、頭を保護する役目があります。 このウシャンカはロシア以外にも、カナダ、東欧、中国、北朝鮮でも使われていますが、もともと20世紀初頭のソ連で開発されたそうです。 こんどはローマ教皇で2題。 先ずは、ローマ教皇の頭上にちょこんと乗っている帽子。 これは「ズケット」と云い、イタリア語で「頭」を指すZUCCA に由来するそうな。 お椀型のズケットは8枚の三角形の絹布でできていて、もともとは寒い時期に、剃髪部分を覆うために着用されてたのです。 このズケットって、みんな同じかと思ったら、役職ごとに色が違うんですね。 ローマ教皇は白いズケットに白い法衣と決まっているそうな。 こんどはローマ教皇が被っている背の高い筒のような帽子。 こっちは「ミトラ」と云います。 司教が儀式に参加するとき着用するものです。 語源はギリシア語で「ターバン、かぶりもの」。 ミトラとは別に、教皇だけ着用できるのが「教皇冠」。 「ティアラ」とも呼ばれ、3重の王冠の1番上に十字架がついています。 こっちは即位の戴冠式など限られた場面でしか着用されません。 ヨーロッパの貴族が首に巻いているヒダヒダの名前は? そりゃあ「フリル」でしょう。と云うのは間違いらしい。 正しくは「ラッフル」と云うのです。 ラッフルは比較的大きいヒダ、フリルはより細かなヒダが寄せ集められたものを指すらしい。 貴族が首に巻くのがラッフルで、メイド服のエプロンの裾についているようなのをフリルと呼び分けています。 ラッフルは当時、宝石に匹敵する王侯貴族のステイタスシンボルだったのですね。 しかも女性より男性の方がレースを好んで着用してたそうです。 最後に「ナポレオン帽」について。 これの正式名称は「ビコーン」です。 17世紀後半のフランスでは、縁が三角に折れ上がったフェルト地の「トライコーン」が流行してましたが、これが18世紀になると3辺のうち2つの広い側を折り返した変形がでてきます。 これがさらに変形してビコーンになったのです。 私たちは、ビコーン=ナポレオンの印象が強いですが、実際は欧米の陸海軍将校の間では広く日常的に着用されてたようです。 ついには上級士官の正装用帽子となり、第一次大戦までこの慣行が続いたそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
こんにちは
こういう雑学 面白いですよね あたしも好きです 勉強になるものです (Aug 16, 2017 07:14:58 AM)
梵天は知っていましたが、海外の物はさっぱりわかりませんね。
というより、興味がないんでしょうね。 昭和天皇が無くなられたときに、「崩御」という言葉を初めて知りました。 天皇家の儀式の呼び名などは、さっぱりです。 (Aug 16, 2017 08:06:45 AM)
梵天の耳かきは商品名だと思っていました。
100均にもおなじようなものは売っていますけどとあるスーパーで売っている 梵天耳かきは非常に具合がいいので少し高くてもわざわざそれを買いに 行っていました。 (Aug 16, 2017 09:49:16 PM)
昔は男性もお洒落でしたね。結構派手な色を着たりして・・・
何時も面白い写真と読み物を有難うございます。 そうそう、ナポレオンが産まれたコルシカ島へクルーズで寄港した事あるのです。ボナファシオという小さな港で、街は断崖絶壁の上にありました。 石造りの家は古く、石の階段には苔が生えていて、手すりもないのです。 住むのは大変そうでした。 (Aug 17, 2017 01:46:54 AM)
「アレの名前大百科」これはなかなか面白そうな本ですね。
確かに生活していて、正しい名前を知らないまま 「アレ」で済ませている物って案外多いですものね(^.^) (Aug 19, 2017 07:40:05 AM) |