耳（ミミ）とチャッピの布団

今は全くお世話になっていませんが、仕事してたときは頻繁に飲んでた「栄養ドリンク」。
疲れがたまってヘトヘトになると、お値段に目をつぶって「ユンケル黄帝液」を飲んでいました。
高級品と云っても、最高価格のぢゃなくて２,０００円ぐらいの中間価格帯のを。
こんなところ（中間をとる）に小市民の考え方が現れますね（笑）

しかし、今考えると効いていたのか効いてないのか、サッパリわかりませんでした。
もう気分だけだったみたいな。
だいたい栄養ドリンクの材料と云うのは、ビタミンとかアミノ酸と少量のアルコール、カフェインが主でしょう。
アルコールにより、血液の循環がよくなり疲れが取れたように感じる。

そして、ときどきあまりに疲れがヒドイときは同じ栄養ドリンクを２本、３本と続けて飲んでたのですが、アレは絶対やってはいけないらしい。

ドリンク剤に含まれているカフェインは、「無水カフェイン」と表示されています。
これは総合感冒薬に入っている成分と同じものらしい。

ドリンク剤や総合感冒薬に無水カフェインが使われているのは、鎮痛作用があるためです。
適量であれば一時的に眠気をとったり、疲れを感じさせなくなったり、痛みを抑えるなどの効果は期待できます。

脳血管への収縮作用が起こり、頭痛などの痛みは幾分楽になりますが、ひとたびカフェインが切れると、脳血管の収縮作用はなくなり、脳血管は拡張して、かえって頭痛が悪化するのです。

またカフェインには神経毒性があるので、摂りすぎるとカフェイン中毒となり、死に至る危険性もあるそうです。
栄養ドリンク１本では全く問題はありませんが、同時に何本も摂取すると怖いのです。
日本初の栄養ドリンクと云われているのは１９５７年に発売された「ベルベ内服液（アジア製薬）」です。
ビタミンの水溶液に糖類、酸味剤を加えたシロップ状の液で、密封式のアンプルに入っていました。

アンプルは、小さいヤスリを使って首の部分に傷をつけてから、折って開封するものです。
手間がかかって手軽に飲めると云うイメージではありませんでした。

あいにく「ベルベ内服液」の画像は見つかりませんでしたが、「リポビタンＤ」の原型とも云うべき「リポビタン液」の画像がありました。
アンプルの面倒くささを打開したのが１９６２年に発売された「リポビタンＤ」です。
容器のキャップをつまみを引いて開けるポリエチレン製の新タイプに変えたことから大ヒット！
現在でも年間８億本が生産されています。

もう使われなくなったリポビタンＤの冷蔵庫に「おいしいパインの味」と云うキャッチコピーがプリントされています。
リポビタンＤの開発時、味を良くするために試行錯誤がおこなわれたのですが、当時、高級品とされていたパイナプルをメインとする「ミックスフルーツ味」になったそうです。

さきほどの画像にある「リポビタン液」は薬臭さが残っていたので、これを打開しようと思ったのですね。
「パイン味」というのは少し不正確な表記ですが、消費者に分かりやすくする目的で採用されたといいます。