耳(ミミ)とチャッピの布団

2019/11/13(水)06:08

メジャーリーガーとヒマワリの種

きのうの"プレミア12 スーパーラウンド"侍ジャパンはアメリカに対し惜しい一戦を落としましたね。 この後、強敵メキシコ、韓国との戦いが残ってるだけに展開としては、ど~しても勝ちたかったけど。 しかし、韓国も台湾に負けたから、まだまだ分からない。 あの韓国が台湾に7-0ですからねぇ。 「もぐもぐタイム」と云えば、もはや懐かしいカーリング日本女子選手。 今は女子ゴルフの渋野日向子の方が有名ですね。 渋野日向子と云えば、ご存じの駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」。 メーカーも思わぬところでいい宣伝になった。 どっちも女子だから愛嬌で済むけど、これが先日活躍したラグビーの全日本代表選手、稲垣啓太なんかが"笑わない"でやってたらキモイかな? 逆にギャップが面白いなんてことも。 それでは米メジャーリーグの選手はどうでしょう? こっちは男の選手ばかりですが、ベンチでモゴモゴ 口を動かしている選手をよく見かけます。 メジャーリーガーだったら「噛みたばこ」と相場が決まっているでしょう。 彼らはタバコの葉と石灰などを一緒に口に含んで唾液は出します。 なぜ噛みタバコを噛んでいたのかというと、以前は球場が土だったため、口の中が乾くのを防ぐためです。 また、唾を吐き出してグローブを柔らかくしていたりもしました。 おっと!待ってください。 噛みたばこは、1993年にマイナーリーグで全面禁止となり、メジャーでは一部球場をのぞいて容認されていましたが、2017年シーズン以降にメジャーデビューした選手は全面禁止となっています。 そりゃあ、何よりタバコの健康被害を訴えるアメリカですものね。 ぢゃあガムでしょう。 ベンチどころか、フィールド上で、試合中に口をもごもご動かしている選手たちはみんなガムですよ。 たしかにそうです。 もともと噛みたばこの習慣が受け入れられないマイナーリーグのポートランド・マーベリクスにいたピーチャーの2人、ロブ・ネルソンとジム・バウトンが考え出したのが「ビッグ・リーグ・チュー」と云う"ガム"。 1970年代後半のことです。 バブルガムを繊維状にして噛みタバコのような形状にして、噛みタバコの代わりにしたのが始まりです。 これがメジャーリーグの選手たちに大流行! ガムを噛むことによって、集中力が高まったり、リラックスしたり、吐き気や口の中の乾燥予防にも効果があったからです。 噛みタバコの使用が減るように願いを込めて発明されたビッグ・リーグ・チューは、アメリカの「野球殿堂博物館」にも置いてあります。 このガムは発売以来、5億包以上が販売されました。 この他には「ダブルバブル ガム」と云うのがメジャーリーガーのガムとして有名ですね。 メジャーリーグのベンチには必ずバケツに入ったダブルバブル ガムが置かれています。 ダブルバブル ガムのバケツ・サイズ、Amazon で約2,000円で売られてました。 しかし、最近では、NBA(アメリカンプロバスケットボール)では、ガムを噛んでる選手が減ってきています。 歴代最高のシューターと名高いスター選手、ウォリアーズのステファン・カリーはガムではなくマウスガードをカミカミしているのが話題になっています。 ところで、メジャーリーガーが試合中によく口に入れてるものがもう一つあります。 「ヒマワリの種」です。 日本だとハムスターの主食ですが、中国人もよく食べてますね。 メジャーリーガーが試合中にヒマワリの種を食べる光景は、1950年代にはすでに見られています。 当時はガム、噛みたばこと並んでメジャーリーガーの「嗜好品 三種の神器」として親しまれていたようです。 なぜメジャーリーガーは試合中にヒマワリの種を食べるのか。 要は選手の「暇つぶし」が理由です。 バスケットボールやサッカーみたいに出場したら出ずっぱりと違って、野球の場合は守備以外ではヒマなことが多い。 それにベンチで出番を待っている選手、ブルペンで登板の機会をうかがう選手にとっても絶好の退屈しのぎなんですね。 クラブハウスやベンチには、ヒマワリの種の他にカボチャの種が用意されたこともありますが、カボチャの種はヒマワリの種に比べて大きいので、口の中でもて遊ぶには大きすぎるため小粒なヒマワリの種が圧倒的な人気を誇ったそうです。 このヒマワリの種はローストされたもので、アメリカではコンビニやスーパーなどで売られ気軽に手に入ります。 オーソドックスなものは、ローストされたものに塩がふってある塩味で、ピーナッツに似た味がします。 これ以外にバーベキュー味やサルサ味、ランチドレッシング味など数種類、販売されています。 メジャーリーグでは、DAVID社製のものを多く見かけますね。 多くの選手は一度に20~30粒ほど、左右どちらかの頬にためる形で頬張ります。 それを舌で一粒一粒、頬から移動させて前歯などで殻を割って中身を食べます。 ローストされているので、パキッと殻がきれいに割れ、その殻をベンチの床に吐き出すのが主流です。 暗黙のルールで人工芝のグランドに殻を吐き出すことはしませんが、屋外の天然芝の土のグランドに殻を飛ばす選手はいます。 ところでメジャーリーガーが試合を終えた後のベンチの汚さったら筆舌に尽くしがたいものがあります。 ヒマワリの種の殻などベンチ床に吐き捨てるため、日本では見られないほどゴミが散乱しているのです。 それは来日しても一緒。 どこに行っても、メジャーリーグのチームはこれでもかと云うくらいベンチを汚していきます。 これは日本とアメリカの文化の違いです。 メジャーリーガーがベンチの床に紙コップやヒマワリの種の殻を捨てるのは、ちゃんとした理由があるのです。 選手がおのおのゴミをゴミ箱に捨てれば、ベンチを清掃する人間の仕事を奪うことになるからです。 アメリカではベンチは汚すものという認識があり、決してマナー違反ではないのです。

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