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耳(ミミ)とチャッピの布団

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パパゴリラ!@ Re:レヴューの世界(04/20) New! 昔どこかのキャバレー(ミカドだったと思…
あきても@ Re:1970年代の日本(04/19) New! 1970年代驚くような事件ばかりありました…
空夢zone@ Re:1970年代の日本(04/19) New! がんでなくてほんと良かったですね。 でも…

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Mar 25, 2025
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カテゴリ:カテゴリ未分類
ミャンマーの中国人犯罪組織が運営するオンライン詐欺団地摘発がニュースに取り上げられてますが、首謀者たちが逮捕前にカンボジアなど隣国に逃げれたのはミャンマーの取締司令官によるものです。
彼はこの犯罪組織から金品を長らく受け取ってた共犯者なんですが、国際世論がやかましくなってきたので、ポーズで犯罪拠点を襲撃して偽の求人に騙されて強制労働に従事させられてた人々を開放しただけです。


こうした詐欺拠点は何もミャンマーだけではありません。
2023年のカンボジアのGDPの半分近くと同等の金額が同じような中国詐欺グループによってカンボジアで荒稼ぎされてます。
ここもミャンマーと同じで、詐欺グループはカンボジア首相フン・セン政権の高官と関係してるのです。
カンボジアの詐欺拠点でもっとも有名なのは、首都プノンペンと鉄道で結ばれているカンボジア南部のシアヌークビルと云う港湾都市です。
シアヌークビルは中国人による観光開発が盛んで、カジノや中国人観光客、労働者を受け入れるためのホテルや不動産開発が盛んなとこです。
もうひとつ中国人詐欺団地のある地域がきょうのテーマ「ゴールデン・トライアングル」、別名「黄金の三角地帯」にあるのです。
黄金の三角地帯はみなさんも耳にされたことお有りと思いますが、ここはタイとミャンマー、ラオス3国の国境がメコン川で接する山岳地帯です。
もともとこの地は山岳少数民族が暮らす土地で、彼らに「国境」と云う概念はありませんでした。


ゴールデン・トライアングルは長らくアフガニスタン・パキスタン・イラン国境付近の「黄金の三日月地帯」と並ぶ世界最大の麻薬密造地帯でした。
ここで栽培されてたのはアヘンの原料「ケシ」です。
ゴールデン・トライアングルでケシ栽培が誕生したのは、第2次大戦終了でインドシナから日本軍が撤退した後、1946年に戻ってきたフランスが首謀者です。
フランスの統治下に置かれた政府では秘密裏にラオスでアヘン栽培してサイゴンまで運び、ラオスとベトナムの反共民兵の軍資金としていたのです。
しかしフランス軍が1954年にディエンビエンフーの戦いで敗れると、フランスは東南アジアから去りました。
すると後に台湾を支配した蔣介石の中国国民党がゴールデン・トライアングルに目をつけたのです。
当時、中国と東南アジアにはアヘン中毒者が何百万人もおり、世界中にはアヘンから精製されるヘロインの中毒者が数えきれないほどいました。
国民党は、以前からミャンマー、コーカン地域の一族オリーブ・ヤンこと楊金秀と手を組んで、山岳少数民族の人々にケシの栽培を増やすよう説得。
高額のアヘン税を課し、さらに収集したアヘンを泰緬(タイとミャンマー)国境まで輸送する商人の警備費も徴収しました。
そうして1950年代半ばまでにゴールデン・トライアングルのアヘン生産量は10~20倍に急増し、年間生産量は300トン~600トンにも達しました。
つまりアヘンで儲けたのは中国人で、現地山岳民族は依然貧しいまま搾取されてたのですね。


国民党が拠点としたコーカンの東は中国 雲南省に接する国境地帯で、現在は漢民族が集まって暮らす自治区になっていて、政府から自治権を得ています。
つまりミャンマー国内でありながら、中国の土地と同じ扱いなんです。
国民党がゴールデン・トライアングルで生産したアヘンは泰緬国境に届き、タイ軍部によりアメリカCIAから提供されたトラック、飛行機、ボートを使ってタイのバンコクまで輸送しました。
こうしてバンコクから船に積まれて香港に密輸され、そこでヘロインに精製され世界中に売りさばかれたのですね。

そうしたタイの状況は、2001年にタイ首相になったタクシンの登場まで続きます。
彼の麻薬撲滅運動によって、国内で麻薬を扱う業者は激減したのですね。
なにしろ彼は麻薬業者をつぎつぎと公開死刑にしましたから。
1960年代半ばまでゴールデン・トライアングルではアヘンが取引されるのみで、ヘロインの製造は行われていませんでした。
しかし香港のイギリス警察による取り締まりが厳しくなり、密造者は精製所をアヘンの産地ゴールデン・トライアングルに移されなければならなくなりました。
こうして香港から熟練した化学者が連れてこられて、ゴールデン・トライアングルで精製されたヘロインは「スマック(Smack)」と呼ばれ、タイの貧困層、ギャング、売春婦間で広まり、バンコクから北米や欧州、オーストラリアなどへ輸出されるようになったのです。
タイ北部の販売・流通を担ったのは雲南系中国人、バンコク周辺の販売・流通と海外への輸出を担ったのは潮州系中国人でした。
そんなゴールデン・トライアングルの状況に変化が見えたのは国連職員による山岳民族へのアプローチです。
まずしい山岳民族にとって、ケシ栽培は生きるための糧だけであって、それに代わる現金収入があればそちらに転移します。
そこで国連は山岳民族にコーヒーの栽培を奨励、援助し彼らは徐々にケシ栽培からコーヒー豆の栽培に転換していったのですね。
土地が山岳地域だったのでコーヒー豆栽培にうってつけだったのが幸いしました。
では、現在のゴールデン・トライアングルはど~なってるのでしょう?
ここで冒頭のお話に戻らなければなりません。
ミャンマーの中国人詐欺団地のことは冒頭でお話した通りですが、今のゴールデン・トライアングルでラオス側も詐欺の拠点になってるのです。
ゴールデン・トライアングルのラオス地域は、現在、香港の「金木棉集团」がラオス政府との間で99年の租借権を含む総合観光開発の契約を締結して「ゴールデン・トライアングル経済特区」として機能してます。
この経済特区にラオス当局は立ち入る権限を有しておらず、事実上の無法地帯なんですね。
つまりミャンマーのコーカンと同じで、中国の経済力におんぶに抱っこのラオス政府は自ら自分の国を中国に売り渡したのです。
この経済特区にラオスの面影はありません。
まったく中国国内と同じです。
使える通貨も人民元のみで、ラオスの通貨キップは使用できません。
ドルやユーロも使用できなくて、欧米のクレジットカードも受け付けません。
街に豪奢な中国風ホテルやカジノ、競馬場が立ち並んでるのは、「金木棉集团」のメイン事業がカジノ経営だからです。

経済特区に指定されてからすぐに、麻薬、人身売買、違法動物売買などが横行しました。
2015年に環境NGOのEIAが告発した報告書にはトラやクマなど野生動物が違法に売買されていると記述されています。
またカジノはマネーロンダリングや麻薬の売買など重大犯罪に利用されています。
この経済特区には北朝鮮レストランもあります。






ラオス当局が立ち入れないのですから、詐欺団の拠点としてうってつけなんですね。
近年では、経済特区の詐欺団地で各国の出稼ぎ労働者がサイバー詐欺に加担を強いられ、身代金を請求されたり、虐待を受けるなど、犯罪が横行しているそう。
また詐欺団どおしで、出稼ぎ労働者の人身売買もされていると報じられています。
以前はアヘンの巣窟だったゴールデン・トライアングルが、今は中国人詐欺団の拠点になってるのですから、ゴールデン・トライアングルと云う名は何時まで経っても浄化されないのです。









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Last updated  Mar 25, 2025 05:16:34 AM
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