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耳(ミミ)とチャッピの布団

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Dec 13, 2025
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ラグビーの関東社会人リーグ1部に所属している異色のチームがあります。
千葉県船橋市にある陸上自衛隊習志野駐屯地に駐屯する「第1空挺団」です。
第1空挺団は日本で唯一のパラシュート部隊で、迅速に空中機動しパラシュート降着してあらゆる任務をこなす精鋭部隊です。
この第1空挺団は富士山で行われる富士登山駅伝では、滝ヶ原自衛隊と毎年優勝争いしてるし、また自衛隊内での交流試合や大会などでも常に優勝しているスポーツ強豪部隊でもあるんですね。


空挺団の隊員には常に2種類の恐怖がつきまといます。
ひとつは高所への恐怖です。
航空機から飛び降りると云う行為は、たとえ訓練された隊員であっても本能的な恐怖を伴います。
人間が最も恐怖を感じる高さは約11m と云われており、それ以上の高度からの降下は計り知れない心理的圧力となります。
それとともにパラシュート降下中は、自分の意志とは無関係に風の影響を受けたり、機材のトラブルが発生したりする可能性があり、降下中の制御不能な状態への不安も大きな恐怖要因になります。
もうひとつは最前線のリスクです。
空挺団の任務は、敵の防御が手薄な後方地域や最前線よりももっと先に、率先して降下して陣地を確保することです。
これは地雷原や敵との偶発的な遭遇など、極めて高いリスクを伴います。
さらに降下直後は部隊が分散する可能性もあり、充分な装備や支援がない状態で敵と遭遇する危険が伴います。
隊員には、たとえ最後の独りになっても任務を達成するという強靭な意志が求められ、その任務の過酷さから「第1狂っている団」と揶揄されるほどです。
第1空挺団隊員は、こうした恐怖を乗り越えるために、非常に厳しく過酷な訓練を日々行っているのですね。

空挺訓練生になるために年齢は陸曹が36歳未満、陸士が28歳未満で、適性検査は知能・性格・作業素質・職業適性の各検査に適性があることが条件です。
体力検定の空挺式では懸垂・かがみ跳躍等5種目の各最低60点以上をとらないといけません。
体格は身長161cm 以上、体重49kg 以上、胸囲78.5cm 以上を求められ、肺活量は3,200㎥以上、握力30kg 以上と極めて厳しいものです。
彼らが背負う荷物は作戦に必要なもの以外に着替えや食料・水などで40~50kg になります。
これにメインとサブのパラシュートまで背負うのですね。
イザとなれば日本全国どこでも対応する精鋭部隊ですが、何かあったときのため、家族に宛てた手紙をしたためてる隊員も多いそうです。

東京タワーの高さを走る新幹線から飛び降りる?恐怖のパラシュート降下 陸自「第1空挺団」
しかし専守防衛の日本で空挺団なんて必要あるのでしょうか?
日本だからこそ必要なんです。
多くの島で構成されてる日本列島。
敵が攻めてきた場合、離島ほどやすやすと占拠されます。
なので、海上自衛隊や陸上自衛隊の本体が到着するより先に任務遂行しなければいけない度合いが他国より高まるのですね。
そんな第1空挺団に関して、今年、陸上幕僚監部から異例の発表がありました。
なんと欧州のNATO軍とともに、イタリアで訓練を実施すると云うものです。
そして先月の7日~28日まで「イタリア陸軍主催多国間空挺演習(マングスタ25)」に実際に参加しました。
参加部隊は第1空挺団の他に、イタリアのフォルゴ-レ空挺旅団、アメリカの第173歩兵旅団戦闘団、フランスの第1空挺歩兵連隊、ドイツの第31空挺連隊、ポーランドの第6空挺旅団、スペインの第6空挺軽歩兵旅団、イギリスの第16空中強襲旅団戦闘団とNATO一色です。
同じ他国でもアジア諸国との共同訓練だったら理解できるものの、なんで遠く離れたNATO軍と共同訓練なんでしょう。
それこそ今の複雑な国際情勢そのものを物語ってるのですね。
今年の夏、イギリス海軍の最新鋭空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を旗艦とする空母打撃群にノルウェーのフリゲート艦「ロアール・アムンセン」も随行して横須賀基地に初入港し、海上自衛隊の「かが」と共同訓練を実施しました。

これは中国を念頭に置いたインド太平洋地域への関与を強化する「グローバル・ブリテン」戦略の一環で、中国の台頭がひいてはプーチンのロシアと三位一体になってるからなんです。
つまりEUにとっても台湾問題は預かり知らぬことがらでは済まされなくなってるのですね。
そんな事情があって、もし中国がどこかの武力介入をしようとしたときに自衛隊とともにNATOもともに戦うと云う理念でイタリアでの共同訓練となったのです。
とくにイギリスは"香港"問題で中国に煮え湯を飲まされてるのでイジになってるようです。
マングスタ25で第1空挺団は空挺団長自ら降下するなど、リーダーシップと高い技能が評価されました。
自衛隊の陸幕長は第9サイバーセキュリティ連隊及び第8騎兵連隊を訪問するとともに、マングスタ25視察をイタリアのマシエッロ陸軍参謀長と共同で行い、第1空挺団隊員を激励しました。
なんと云っても11月にヨハネスブルクで開催されたG20で高市首相はイタリアのメローニ首相と初対面で親密なハグを交わした時期ですからね。
日本の立ち位置が欧州でどんどん高まっている時期です。
















そしたら今度は先月5日~20日にかけて、北海道で陸上自衛隊とイギリス陸軍との実動訓練「ヴィジラントアイルズ25」もやってしまったのです。
この訓練では第1空挺団とイギリス陸軍落下傘連隊とが国内初めての空挺降下を始め、水陸機動団の訓練など実に本格的な対着上陸作戦に係る作戦遂行能力を見せたのです。
この訓練の背景には北海道とサハリン(樺太)の間が約43km と非常に近いため、ロシアが極東に進出した場合を想定してのことと、同じように対中国対策のためです。
なにしろ東京と北京で約2,000km 、飛行機で約4時間で到着すると云う地政学上の問題点の穴埋めだからです。
つまり自衛隊とNATOとは共通の敵をもってると云うことなんですね。
















もちろん、こんな自衛隊の出動なんて微塵もなくて、せいぜい災害救助で活躍してもらうくらいが理想で、そのためにも政府の外交手腕が求められるのですが、プーチンのウクライナ侵攻以来、どんどんきな臭くなってる世界情勢。
いつ、何がおこっても充分対応できる備えは必要で、それがとりも直さず外交における駆け引きのツールになり得る。
命を張って取り組む自衛隊員には頭が下がりますが、なんとしても彼らが出動しなくていい状況を継続して作り出さないといけないですね。





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Last updated  Dec 13, 2025 05:18:09 AM
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