タイトルが何か昔のドラクエの台詞みたいになっていますが、気のせいです。
感動の余韻で、些かおかしくなっているのかもしれません。
9日、長いこと待ち続けた世界バレエフェスティバルを観てきました。
チケットを予約したのが4月。
S席25,000円。
言うまでも無く大入りで、ロビーが人で溢れかえり、容易に移動できないくらいでした。
前回開催時は全幕を観たので、A・Bプロを観るのは6年ぶり。
しかも今回は、1階席ど真ん中辺りという、NBSに足を向けて寝られない席が
当たったので興奮気味でした。
前置きが長くなりましたが、素晴らしく豪華な面々が集う舞台は、本当に素晴らしい
ものでした。
世界トップのダンサーばかりなのだから、当然といえば当然ですが、満員の会場の
拍手は「万雷」という言葉が相応しいくらいでした。
会場が最も沸いたと思うのは、「パリの炎」と「エスメラルダ」。
「パリの炎」の男性ヴァリエーションは、見たこともないような難易度の高いパの連続。
これを踊ったダニール・シムキンに皆釘付けとなり、割れんばかりの拍手が鳴り
止みませんでした。
ダニール・シムキン、全く知らなかったけれど、こんなにすごいダンサーがいたなんて!
休憩中のロビーでも、皆シムキンの話題で持ちきりでした(盗み聞きおキク)。
「エスメラルダ」は、ヴァリエーションもさることながら、タマラ・ロホがコーダで
フェッテ7回転くらいを連続で繰り出し、会場がどよめいた程。
素晴らしい軸の強さです。
うちの教室の先生が先週のAプロを観て「ピルエット10回転位した人がいた」と興奮
していたのですが、ロホのことだったのね!!と私も興奮。
拍手するのも忘れて、息を呑んでロホの回転技に見入ってしまいました。
バレエはアクロバットではないから、技巧ばかり見せ付けるのは如何なものかと
いう考え(オリガ先生風)も世の中にはあるけれど、やはり素晴らしいものは
素晴らしいです。
雰囲気が印象的だったのは、「白鳥の湖 第3幕より」と、「オネーギン」。
派手な踊りではないけれど、踊りのテーマや醸し出される空気を楽しめました。
そして、25,000円のうち18,000円分くらいはこの人のために払ったと言っても
過言ではないマラーホフ(枕詞が長い)。
しかし、マラーホフの「ル・パルク」は……正直よくわかりませんでした。
マラーホフはこちらに背を向けていることが多く、顔も見えないし、何かよくわかん
ない踊りだし、カーテンコールのマラーホフ、生気無いし。
クラシックを踊って欲しかったけれど、やはり体力の問題でしょうか。
以前「眠り」全幕を観た時に、3幕のコーダ最中に肩で息をするマラーホフを観て
以来、心配なのです。
あと勿体無かったのが、ルグリの記憶が全く無いこと。
一つ前のギエムの時に眠くなり始め、ルグリの時は半分意識を失っていたたため、
記憶が皆無です。
時々、変なユニタードの人がいる…とか、変なパだな…と思ったような気がし
ますが、気付いたらカーテンコールだったのです_|⌒|○
ギエムのバカ(何という責任転嫁)。
色々書き散らしてしまいましたが、素晴らしい思い出になりました。
次回はもう、マラーホフもルグリもギエムもいないかな、と思うとかなり淋しいけれど、
シムキンら素晴らしい若手がたくさんいるんだもの、楽しみです。
トリのザハロワの華やかな笑顔を思い出しつつ、また次回良い席で観られるよう
祈りながら会場を後にしました。
マラーホフのプレミアム・レッスン1「ジゼル」
マラーホフのプレミアム・レッスン2「白鳥の湖」
両方欲しいのよぅぅぅぅ。