今年の読書
今月に入っていろいろと舞台や映画を観ているのですが、全然感想を書けていません…。でもまぁとりあえず、今日の読書の件だけは書き付けておこうと思ってネットしています。本日、宮本輝氏の小説「錦繍」を読みました。先日、ネットで鹿賀さんのインタビュー記事を見て「そういや原作をまだ読んでなかった…。」と気付きまして。普段純文学なんて読みつけない人間なので、果たして読めるのか?といぶかしんでたのですが、一気に読み上げてしまった。小説に出てくる、阪急沿線&阪神沿線の地名がすごく馴染み深い。私もなんだかんだで関西在住歴が長くなっているんだなぁ、と気付いた。そして北陸出身なので、舞鶴の描写もすごく頷けるものがあった。読んでる最中、鼻の奥がツンとくるような、泣く一歩手前みたいな感覚にたびたび襲われた。そして、靖明と亜紀の最後の手紙に、とうとう落涙してしまった。ダダ~ッと泣いちゃいました。これは舞台「BLACK BIRD」観たときに流した涙と似てるかも。なぜこんなに反応したかといえば、私も喪失感を抱えた人間だからでしょうねぇ。子供の頃からずっと。なので、亜紀、靖明、由加子の心情はすごく分かる。私も3人の一部を抱えて生きている。星島照孝と令子は私の中には無い要素だけど、分かるのは分かる。人間の持つ生命力の男女それぞれの現れだよね。宮本輝はすごい作家だなぁと思いました。他にも読めそうな本あるかしら。それにしても、今年は全然読書してない。今年読んだ本といえば、「シラノ・ド・ベルジュラック」の戯曲、池波正太郎「その男」全3巻、あと、シェイクスピアとチェーホフをちらほら。そのくらいでして。これって全て舞台絡みの本なのよねなぜか、なかなか活字と向き合う気になれないのですが、まぁいいかと思って放っておいている。今年は映画&舞台をひたすら観てる年になりそうです。映画や舞台って、物理的制約があると観れなくなるものだしね。まぁ今のうちだよ。そのうち嫌でも離れるときが来るだろうし。刹那的だなぁ、自分