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ペット喜怒哀楽

ifの迷宮

書籍名:ifの迷宮
著者名:柄刀一(つかとうはじめ)
出版社:光文社文庫 \859

感想:
1996年が19年前という設定ではじまる、推理小説。アメリカのには、よくこの手の、未来型推理小説があるが、日本ので、SFではなく推理小説ってのは、珍しいと思う。
推理小説にからめてあるのが、遺伝子治療や出生前の遺伝子による産むか産まぬかの判断、遺伝子偏差値等の発想。すでに、遺伝子治療や遺伝子産業が始まっている現代だから、10年後というこの小説の時代には、そういう発想があるかもしれない。出生前医療、遺伝子による差別。ある時代のある基準を元に、基準以外を排除するという発想は、差別意識を産み、純粋正当と思われた遺伝子しか存在させなくなることは、長い人類の歴史を考えると、決して正しくない、とはいえ、この点を論理的に説得することの難しさを感じる。その辺りを、女性刑事にはいわゆる障害児がいるという設定で、内面的、感情の部分でほんわりと柔らかく書き表していた。著者の他の作品を探そうと思っている。

日本で何らかの理由で1万6千人も断種されていたということは、本書で初めて知った。ある程度あったとは知っていたが、こんなに?


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