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ペット喜怒哀楽

AMERICAN TERRORIST

籍名:AMERICAN TERRORIST
著者名:Lou Mochel/Dan Herbeck
出版社:Avon Books(Herper Collins Publishers)

感想:ノンフィクション。邦訳が出ているのかどうか、知らない。アメリカのテロリスト?、アメリカ人のテロリスト? どちらかというと、後者。ニューヨーク州の片田舎で育ったTimothy McVeighは、幼少は小柄ゆえにいじめられ、両親の離婚もあったが、高卒後、数学が得意で、専門学校へ、でも授業の程度に飽き足らず、退学。高卒資格ではまともな就職ができず、祖父から教わって以来好きな銃を持てるからとガードマンの仕事。その後、同じ理由で米軍に志願入隊。狙撃兵として湾岸戦争に送られ、イラク人を殺す。ヒーローとして帰国したものの、相変わらず就職は難しく、ガールフレンドにも恵まれず、不満の日々。就職活動の中で、「公務員が不平等、不誠実だ」、WAKOの件ではFBIが「強引に射殺した」「銃規制は国民の自由を奪う」という視点から、1995年4月19日午前9:02、政府機関の入ったビル、Oklahoma Cityを単独爆破。168人が殺された。(立案や爆薬製作当で、2家族も共犯)。2001年6月11日死刑。育った環境、軍での体験、犯行までの状況、裁判、刑務所での生活等、細かく記され、末尾には全死者名、刑務所で一緒だった別のテロリストKaczynskiからの書簡、インタビューした日時等、詳しく記されている。2001年9月11日WTC崩壊以前の米国内最大のテロ。写真多数。
犯人が確信犯になっていく過程、心理状況がよくわかる。
いくつか気になった点:
*アメリカ独立時の英雄Patrick Henryの言葉、「自由をさもなくば死を」や「過去によって未来を判断できない」を信条の一つとしていた。

*広島の原爆で一般市民が多数犠牲になった、けれどそれで、それ以降の戦争拡大を避けられたのだから、ビルの爆破で一般市民の被害者が出ても、米政府の行いを正せるなら、やむをえない犠牲者という視点。

*そのビルに、保育所が併設されていたことは知らなかったというのは事実。下見が甘かった。この保育所の件に関しての犯人の言い分。政府機関の入ったビルに、アメリカでは保育所があるのは「当然」と政府は主張するのに対して、イラクで、大統領宮殿の近くにあるビル内の保育所の子供たちが死んでも、そのビルがイラク軍事施設の可能性がある以上米軍の爆撃対象になるという政府の主張の矛盾。(この主張は数年前のものです)。私も、そういう米政府の主張を日本のニュースを通して見た記憶があります。

*湾岸戦争だから、今のイラクでの状況(戦争と名づけられないんでしょ、国際法上では。実態は戦争としかいえないと思うけれど)と、米軍のあり方が異なっているのかもしれないが、彼が入隊して直後の新兵訓練での風景に、ゲッとなった。マラソン中に言わせる言葉「Blood makes the grass grow! Kill! Kill! Kill!(血が草を育てる、殺せ! 殺せ! 殺せ!) そりゃぁ、兵隊は戦争に行く事が前提だから、殺すのは当然かもしれないけれど...... 

やっぱり、戦争はいやですね。
戦争もテロも、理屈は後から付けられる。


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