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ペット喜怒哀楽

サンカの民と被差別の世界

サンカの民と被差別の世界
書名 : サンカの民と被差別の世界
著者 : 五木寛之
出版社: 講談社 2005.10.24第一刷 284ページ \879

感想 : 
*サンカは、えた非人とは別の集団で、放浪しながら~ってのは知っていた。
漁民にも「家船」という集団があって、戦前には税、徴兵、戸籍に載らなかったから税、徴兵も逃れていた。義務教育も困難で、70年代にまだその子供達の教育の為に寮があった、やはり差別されていた、という点は初めて知った。

気になった文章:
* ドイツネオナチの差別の論理 : 免疫。 人間は自己の防衛態勢が「非自己」とみなしたものを排除する。だから、ドイツ人がそれ以外の民族を排除するのは自然のなりゆきだ。(ハァ~)(著者曰く、免疫学の方でトレランスという考え方が出てきたのと同様、このネオナチの論理の破綻: 免疫は拒絶だけでなく受容の働きもある)

* 家船漁民は末子相続制。長男から順番に嫁を迎えて別の船に乗る。最後まで残って年老いた親の面倒をみるのは末子の役割。末子相続制だちm兄弟はみな同権。相互扶助的な性格が残り、水平関係を維持できる。

* かつてこの列島には、土地に定住することなく、国家に帰属することで自分の身分証明を持つのではない人たちが存在した。すなわち、一所不住のさまざまな漂泊の民が力強く生きていた。(...)  日本の文化は、ある意味では被差別の民が作り出して担ってきた。それを洗練させたのが市民であり、あるいは権力者だった。卑賤視されるという絶望感と特別に選ばれたという誇りの両方が、つねに彼等のなかには存在していたのだろう。ユダヤ民族がそうであったように、「賤民は選民である」という言葉はまさにそのことを示している。

* 私は、自分のこころのなかに下降志向というか下降感覚が蠢いているのを感じるのだ。そのひとつに、メジャーになったものにはなぜか感心を惹かれない。



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