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カテゴリ:プログレッシヴ・ロック
ジェネシス4作目のアルバムにあたる「Foxtrot」(写真)は、プログレ全盛の1972年に発表された作品である。 前期ジェネシスの完成形というだけでなく、プログレッシヴ・ロックを代表する名盤としても知られる一枚だ。 各メンバーの演奏力の飛躍的な向上とバンドとしてのまとまりがピーターの創造力を刺激したのだろうか。緻密なアレンジ、バンドのアンサンブル、圧倒的な構成力、どれをとっても最高の出来だが、何よりもメロディの良さを重視した作りがこのアルバムを名作の名にふさわしいものにしている。 小林克也のベストヒットUSAでフィル・コリンズやピーター・カブリエルを知り、初めて聴いたジェネシスの曲が「Invisible Touch」だった僕が初めて体験した「プログレバンドとしてのジェネシス」がこのアルバムだった。 ここで聴けるガブリエルの繊細かつ変化自在なボーカルは、「ピーター・ガブリエル=スレッジハンマーの人」というイメージが固まっていた僕にとっては「某萌えアニメののロリ声キャラとクレヨンしんちゃんの声優が同じ人」というのに近いくらいのインパクトがあった。 それに加えて「Apocalypse In 9/8」で聴けるフィル・コリンズの超絶変拍子ドラムのスゴさ!この人って実はすごいドラマーだったのね… 「Horizons」という美しいギターソロを弾いてる人はGTRの人だったんか~!! さらにマイク&メカニクスの人までメンバーにおる…って… いやいやいや… ↑もお~、こんな感じでございますよ。 さて、このアルバムというと、22分にも及ぶ組曲「Supper's Ready」がなんといっても有名だが、僕が特に好きなのは1曲目の「Watcher Of The Skies」だ。 メロトロン(キング・クリムゾンのおさがりらしい笑)の不穏な響きが印象的なイントロ。 そこからフェイド・インしてくるフィルのタイトなドラム、トニー・バンクスのシンフォニックなキーボード、そしてガブリエルのシアトリカルな歌声が耳に残る一曲で、緩急自在なアレンジと演奏はスリリングの一言! 70年代の中期までのライブにおけるオープニング曲として使用されたナンバーで、プログレ時代のジェネシスの代表曲のひとつと言っていいだろう。 そして一曲一曲が高い完成度を持っていながら、全体でひとつのアートとして完成されているこのアルバムは、まさにプログレのお手本ともいうべき一枚だ。 つーコトで「Watcher Of The Skies」を聴くにはここをクリック!(最初の音質が悪いのは原曲の仕様です) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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