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テーマ:洋楽(3285)
カテゴリ:90年代以降の洋楽
ブリット・ポップなる言葉が大手を振って歩こうとしていた時期。 この年にはオアシスが「Definitely Maybe」でデビュー。 プライマル・スクリームが「Give Out But Don't Give Up」を、ドッジーが「Homegrown」という傑作を発表。エルビス・コステロも「Brutal Youth」という佳作を聴かせてくれた。 一番期待していたストーン・ローゼズの2ndにはガッカリした記憶があるが、そんな思い出も含めて、僕が英国ロックに対して最も胸を躍らせた年だった。 それらの名盤と並んで忘れられないのが、ワンワンジャケットが印象的な、ブラーの3rd「Parklife」(写真)である。 1991年にデビューした彼らは「スミス以来のグループ」と言われたり、2ndアルバムも高い評価を受けたようだが、僕が彼らを知ったのはこの3rdだった。 この「Girl & Boys」はアルバムのトップを飾るナンバー。全英5位を記録した、彼らの代表曲だ。僕がはじめて聴いたブラーの曲でもある。 どこかキッチュなイントロで始まるこの曲、シングルにふさわしいディスコ風のナンバーだが、聴いた時はズバリ「若いXTC」だと思った。今聴いても基本的な感想は変わらない。 ユーモアとシニカルさが滲み出るねじれたポップ感覚、ウネウネしたキーボードの音色。 キャッチーなんだけど微妙に盛り上がらないサビのさじ加減がたまりません。 ざっくりとリズムを刻むギターの音は思いのほかハード。 アレックス・ジェームスの弾くベースが心地よく弾む。 一筋縄じゃいかないんだけど、どこかに青さが残っているのも魅力で、曲全体に若さゆえの疾走感がみなぎっている。 アルバムからはタイトル曲である「Parklife」もヒット(全英2位)。アルバム自体もチャート1位を記録。ブラーは、オアシスと並ぶ"ブリット・ポップの顔"として一気に注目を集める。 「Girl & Boys」は、その年のミュージック・アワードも受賞した。 彼らの大ファンにはならなかったが、この3rdはよく聴いた。 オアシスやドッジーとはまた別な意味での「英国的ポップ」には、大きく期待したものだ。 ブラーはこの後、オルタナやポスト・ロック、アフリカ音楽まで、様々な展開を見せていく。 が、それらのアルバムも決して悪くはなかったものの、3rdほどの新鮮さは感じなかったし、それほど聴く事もなかった。 結局の所、自分の中でのブラーというと、ワンワンなこのジャケットと「Girls & Boys」のメロディに集約されるのである。 ブラーが90年代を代表する存在になれたのは、"ブリット・ポップ"の殻を突き破ろうとしたからだろうし、それは正しい選択だったとも思う。 だが、それはそれとして、若さと勢いに溢れた「Girls & Boys」及びこのアルバムが、今でも大好きだ。 つーコトで、「Girls & Boys」を聴くにはここをクリック! PVに映る坊やみたいなデーモンを見るたびに、「オアシスvsブラー」などとマスコミが勝手に騒いでいたこの時代を思い出すなあ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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