2008/10/06(月)21:31
Duffy 「Sugar High」
ライラック・タイムの中心人物にして、デュラン・デュランの元メンバー(爆)でもあったスティーヴン・ダフィは、80年代から活動を続けるブリティッシュ・ポップの名職人だ。
豊かな才能にめぐまれながら世俗的な成功にはあまり興味のないお方のようで、発表されたアルバムはどれもハイ・クオリティながらメジャー・シーンから距離を置いているような趣がある。
そんな彼の最高傑作といったらライラック・タイムの3rd『And Love For All』(※)ということになるのだが、ソロ名義の作品も悪くない。
'95年のアルバム『Duffy(ロンドン・ガール)』もそのひとつだ。
美麗なダフィのジャケが印象的な本盤は、当時隆盛をきわめていたブリット・ポップ・ムーヴメントの中で発表されている。
プロデュースはダフィ本人とミッチ・イースター。
演奏にヴェルヴェット・クラッシュが参加していることからも分かるように、アッパーでギター・サウンドを強調したポップ・ロック・アルバムとなっている。
「Sugar High」は本盤の二曲目に収録のナンバー。
ハードかつキュートな演奏が印象的なゆるゆる系パワー・ポップで、個人的にはストライク・ゾーンな一曲だ。
パワフルなギター、ほんわかしたビート、サビで炸裂する甘いメロディの組み合わせがたまりません。
ダフィのひかえめな歌声にも心を惹かれるものがある。
コーラスはビートルス風、要所要所で聞けるカスタネットはフィル・スペクターなど、アレンジはポップスのツボを押さえている。
後ろでさりげなく鳴るアコースティック・ギターもいい隠し味だ。
お約束の手拍子もしっかり挿入されるなど、言ってみれば王道的な作りなのだが、そこが逆にポップスの快感を与えてくれる。
ダフィの職人的なセンスが発揮されたチャーミングな一曲です。
他にもシングルになった「London Girl」や、「She Freak」、「The Kids In Every Corner」などの佳曲が入った本盤は、現在ボーナス・トラックつきで再発されている。
が、この前中古屋で見たオリジナルCDの値段は三百円だった。安っ!
ダフィ、日本じゃ人気ないのね~。
ルックスも音楽的才能もピカイチなお方なのにさ。
最近じゃ同名の女性シンガーも出てきたし、ますます影が薄くなるやん(泣
つーコトでポップ好きな方は、ためしに聴いてみてください。
結構ツボるかもよ~
「Sugar High」を聴くにはここをクリック!
ライラック・タイム時代の名曲「All For Love And Love For All」を聴くにはこちら。
※ ポム・スフレのメインHPではライラック・タイムの名盤『And Love For All』について取り上げています。