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ポムブログ~ポム・スフレの名曲大百科

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プログレッシヴ・ロック

2007.01.24
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ロジャー・ウォーターズのいないピンク・フロイド。
僕にとってのフロイド初体験がそれだった。
僕が初めて聴いたピンク・フロイドのアルバムが「A Momentary Lapse Of Reason(鬱)」(上写真)である。

ほとんどロジャーのソロ作品と言ってもいいアルバム「Final Cut」を'83年に発表した後、ピンク・フロイドは解散状態となり、各メンバーはソロ活動に入ってゆく。
1986年にロジャーはピンク・フロイドを正式に脱退するが、フロイド側は「今後もバンドは存続する」との声明を発表。
ソロ活動に展開を見出せなくなったデイヴ・ギルモアは、リック・ライト、ニック・メイスンに声をかけ、ピンク・フロイド再始動を計画する。
リック・ライトはゲストとして参加を決めたものの、ロジャーは参加を拒否。
バンド名の使用権を巡って裁判にまで発展した程だったが、結局フロイド側が使用料金をロジャーに支払うという形に落ち着いた。
かくして'87年に発表されたのが「A Momentary Lapse Of Reason(鬱)」である。
プロデュースにあたったのは、ギルモアとボブ・エズリンだった。

----なんていう事情も全然知らなかった当時の僕は、ベストヒットUSAで流れる「Learning To Fly(幻の翼)」のPVを見て、「ピンク・フロイド?聞いたコトあるようなないような… でもコレなかなかいい曲かも」なんてコトを思った記憶がある。

アルバムからの1stシングルにして、世界初のシングルCDでもあるこの曲。
ギルモアとアンソニー・ムーア(スラップ・ハッピー)の共作で、ギルモアが飛行機操縦のライセンスを取得するまでの事を歌った曲らしい。
それまでのフロイドに比べるとコンパクトな楽曲で、「フロイドらしきサウンドを使った産業ロック」と言えない事もない仕上がりだが、適度に歪んだギター・サウンドとスケール感を演出した作りは中々に心地よく、美しさ飛翔感を持った名曲になっていると思う。

アルバムにしても、「フロイドの表面的な部分をなぞっただけ」という批判は当たっているかもしれないが、そのフロイドの音楽自体、ギルモアの歌声とギターあってのものだった事も否定できない筈で、そうした意味では本作も立派な「ピンク・フロイドの作品」なのだ。

ゲスト扱いのリックはもちろん、ニックも実際に演奏したのはほんの一部らしく、ロジャー言う所の「ゴーストライターやミュージシャンを使った偽フロイド」というのは、後にギルモアも認めているが、それでもクオリティと娯楽性を併せ持ったこのアルバムが僕は大好きだ。

少なくとも「納豆食べればヤセますよー」なんていうウソ八百を並べるよりはマシでしょうに\(´ー`)ノ

本作発表の翌年には16年振りの来日公演も実現。サービス精神に溢れたステージも話題となった。
だが、なんといってもスゴイのは、上のアルバム・ジャケットが合成でもCGでもないという事。

音楽やステージだけでなく、ジャケットにまで体を張ったハッタリをかます。
このスケールのデカさこそピンク・フロイドよ。

「Learning To Fly」を聴くにはここをクリック!

※ポム・スフレのメインHPでは、ピンク・フロイドの名作「Meddle(おせっかい)」について取り上げています!






Last updated  2007.01.24 15:34:12
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2006.12.29
テーマ:洋楽(2597)
イギリス人のアンソニー・ムーア(Key,Vo)、アメリカ人のピーター・ブレグヴァド(G,Vo)、そしてドイツ人女性ダグマー・クラウゼ(Vo)という編成から成る無国籍バンド、スラップ・ハッピーが残した、1974年のアルバム「Casablanca Moon」は、アヴァンギャルドなポップ感覚が、今も異彩を放つ傑作だ。

その前年('73年)に、ドイツの前衛ロック・バンドFaustをバックにレコーディングしたものの、レコード会社から発売を拒否されてしまったマテリアルを、再録音したものが本作で、元のヴァージョンよりも、よりメランコリックな仕上がりとなっている。

タンゴのリズムを持つ、このタイトル曲は、ヨーロッパ的な哀愁ノスタルジックな雰囲気が印象的な、ユニークなポップ・ソング。

エキセントリックかつ人懐っこいメロディ。
妖しくも、どこか哀しいストリングスの音色。
そして、キッチュでありながら、とてもコケティッシュな、ダグマー・クラウゼの歌声。
これらの要素が奇妙なバランスを保ちながら、強いインパクトを持って迫ってくる。

そこはかとなく漂うインチキ臭さが、またタマラないこの曲は、デカダンスと美しさに満ちた名曲だ。

このタイトル曲の他にも、「michaelangelo」「Dawn」「Mr. Rainbow」「A Little Something」といった名曲が満載の本作。

万人向けとは言えないかもしれないが、そこには一度聴いたらクセになる、不思議な吸引力がある。
親しみやすさの中に滲み出る狂気
ここに封じ込められた魔力は、時代やジャンルを越えたものだ。

前述の、オクラ入りしたオリジナル録音をまとめた「Acnalbasac Noom」とセットで聴く事をオススメしたい、プログレッシヴ・ポップスの名作である。


※ポム・スフレのメイン・ホーム・ページでも、アルバム「Casablanca Moon」について取り上げています!






Last updated  2006.12.29 07:18:20
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2006.10.19
カンタベリーを代表するグループであるはずのソフト・マシーンだが、ロバート・ワイアットも抜けてしまったこの五作目では、初期のアヴァンギャルド・ポップ志向は見る影もなくなってしもうた犬

もーここまで来るとジャズ・ロックを通り越して、完全なジャズだよねえジャズ。しかもフリー・ジャズ寄りの。
ケヴィン・エアーズには「ジャズのなりそこない」とか言われたらしいけど、ここで聴けるインタープレイは、それなりに緊張感もあれば美しさもあるし、やっぱカッチョいいでしょコレ。
ヒュー・ホッパーのベースやエルトン・ディーン(今年亡くなりましたね…)のサックスはモチロンの事、これ一枚(というか半枚)でクビになるフィル・ハワードのドタバタしたドラムも個人的には全然オッケーオーケー

ミステリアスなイントロがソソる1曲目「All White」は、深い残響と静かに激しい演奏が緊張感あってイイなあ。
水の滴る音から始まる2曲目「Drop」なんかは、妖しい美しさを持つ一曲で、個人的にはアルバムのベスト・トラック。
ルパン三世(注:山田康雄時代)のBGMとかに使われてても違和感ないかも。

マイク・ラトリッジ作の4曲目「As If」も不穏なヴァイオリンの響きとクールなサックス、ジョン・マーシャルのドラム・ソロがタマらん。

6曲目の「Pigling Bland」は、若干メロウな感じのする曲で、次作のフュージョン路線の布石が見てとれる。
そして和管楽器のような音色の響きが、不安な気持ちを掻き立ててくれる「Bone」でアルバムは終わる。

つーコトでこのアルバム、ジャズ・ロックがどうとか、同時期のウェザー・リポートやマハヴィシュヌ・オーケストラとの関連性がどうとか言わなくても、単純に楽しめる一枚なんじゃないかと。

今じゃ4枚目のアルバム「Forth」(←これもフリージャズ路線)との2in1CDで手軽に購入できるし、いい時代やねえねずみ






Last updated  2006.10.19 19:55:25
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2006.10.04
この間は、ひさ~しぶりに「The Rotters' Club」(写真)を聴いた。

キャラバン、ゴング、マッチング・モウル、エッグといったカンタベリー・ロックを代表するバンドのメンバー達が集まって'72年に結成されたハットフィールド&ザ・ノースの二作目にしてラスト・アルバムである本作は、歴史的名盤として特にプログレ・ファンに人気の高い一枚。

ジャズ・ロック的なセンスを基盤としながらも、デイヴ・スチュワートのロック色強いオルガンや、カンタベリー的なユーモアを感じさせる所は、フュージョンとプログレのおいしいところをブレンドしたような演奏とも言える。

ポップで滑らかなドライヴ感を持つ「Share It」や、メロウな曲調でフルートの音色も美しい「Fitter Stoke Has A Bath」~「Didn't Matter Anyway」も魅力的だが、20分にも及ぶ組曲「Mumps」の美しさは格別だ。

デイヴ・スチュワートの歪んだオルガンと透明感のあるエレピ、フィル・ミラーのジャジーなギター、リチャード・シンクレアの柔らかさと憂いを持ったボーカル、ソフトかつミステリアスなフルート、無機質ながら透明感のある女性コーラス。
これらの要素が複雑に絡み合い、スリリングかつ美しい空間を作り出している

全体的な質感としてはチック・コリアの「Return To Forever」に近いものがあるが、クールでありながらユーモアと温もりを感じさせる演奏は、このバンドならではのものであり、カンタベリーのみならずロック史に残る名演だ。
プログレ云々に関係なく、ロック・ファンなら一度は聴いておきたい。

なお、このバンドのドラマーであり、後にNational Healthのメンバーとしても活躍したピプ・パイルが2006年8月に亡くなった。
今回このアルバムを聴き直したら、ピプ・パイルのドラム・プレイの素晴らしさを改めて実感させられた。
カンタベリー・ロックを代表する名ドラマーの冥福を祈りたい。






Last updated  2006.10.04 10:29:53
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2006.09.14
今日はなぜだかムショーに、エマーソン、レイク&パーマー(EL&P)の「展覧会の絵」(写真)を聴きたくなった。

この「展覧会の絵」は1971年に発表された、彼らのライヴ・アルバムで、ムソルグスキー作曲の有名なクラシック曲「展覧会の絵」をロック風にアレンジした演奏が大きな話題を呼んだ。
全米10位、全英2位と商業的にも大成功した本作は、一般的にEL&Pの代表作とされる一枚。

プログレというと、ミョーな理屈っぽさとか崇高さ、もったいぶったような哲学性なんかがイメージとしてあるが、このトリオ・バンドにはそういうものがあまり感じられず、体育会系プログレとでも言うような、単純明快さと豪快さが売りのグループである。
イジワルなプログレ・ファンからは「バカ系プログレ」とか「頭の悪い人が好みそうなプログレ」などと言われたりもするが、頭の悪い僕なんかはむしろそんなトコロが好きだ
いわゆるプログレ・バンドとしては最もロック色が強く、親しみやすいのも彼らの特徴といえる。
キング・キリムゾン出身のグレック・レイクによる柔らかい歌声も魅力的だ。

EL&Pというと、キース・エマーソンのオルガンをガンガン揺さぶったり、オルガンにナイフを突き刺したり、といういかにも見世物的なパフォーマンスが有名で、かつてフィル・コリンズもEL&Pを指して「こけおどしだけのバンド」と発言していたが、そんなハッタリ臭さがこのバンドの魅力でもある。

このアルバムでも、特に演奏自体がどうというわけでもないのに観客がワーッと沸く箇所があるが、視覚的に派手なパフォーマンスを披露していたのだろう。
音楽的にも、キース・エマーソンの縦横無尽に駆けめぐるキーボードやカール・パーマーの乱雑なドラムはやはり興奮するなあ。

このアルバムの最後に入ってるアンコール・ナンバー「Nutrocker」は、これまた有名なクラシック曲、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」をアレンジしたもので、シングルヒットも記録した、彼らの中では最もポピュラーな演奏のひとつ。
つーコトでここをクリック!
おなじみのメロディと豪快かつ親しみやすい演奏に萌えろ!

また、このバンドの最高傑作として名高い「恐怖の頭脳改革」などは、プログレ・ファンならずとも聴くべき名盤だが、個人的には名曲「Hoedowm」が入った「Trilogy」なんかも大好きだ。

EL&Pは1980年に一度解散。1986年にはドラムにコージー・パウエルを加えて、EL&P(パウエル)を結成。
当時ベストヒットUSAで「Touch And Go」を聴いた僕にとって、初めて知ったEL&Pは実はこのパウエルの方だった。
さらに同時期、「Calling America」を聴いた事でELOを初めて知った僕は、しばらくの間ELOとELPが頭の中でゴッチャになっていたスマイル

キース・エマーソンは、80年代以降は映画音楽でも活躍。
わが国の映画でも「幻魔大戦」(1983)や「ゴジラ/Final Wars」(2004)の音楽を担当。
「幻魔大戦」の音楽は好きだったけど、その後90年代になって安室奈美恵のバックとして来日(小室哲哉はEL&Pのファンで有名)した時は落ちぶれたみたいでなんかイヤだったなあ…ぺんぎん






Last updated  2008.08.05 03:43:08
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2006.07.14
テーマ:洋楽(2597)
ピンク・フロイドの初期メンバーにして、初代リーダーであったシド・バレットが先日亡くなったとの事。七夕の日だったらしい。
わが国でも中村シドが酒気帯び運転でパクられた(具体的措置はなし)事だし、本日は急遽予定を変更してみる。

先述の報道を聞いて僕が驚いたのは

まだ生きていたんですか、この人…

…という事だった。
不謹慎な言い方は承知してるが、僕と同じように思われた方は少なくないはずだ。
だってシドは事実上とっくに死んでいたんだし…


'65年にロジャー・ウォーターズ、ニック・メイソン、リック・ライト、ボブ・クローズ、そしてシド・バレットといった面々で結成された"ピンク・フロイド・サウンド"というグループは、やがてボブ・クローズの脱退に伴って"ピンク・フロイド"と名を改め、'67年にデビュー。
シングル「Arnold Layne」「See Emily Play」がヒットを記録し、1stアルバム「The Piper At The GatesOf Dawn」も全英6位のヒットとなった。
この頃のバンドは、ロジャー・ウォーターズが「シド以外のメンバーは誰でも良かった」と言ってるように、シドのワンマン・バンドであり、音楽的にも後の「いわゆるピンク・フロイド」とはほぼ別のバンドである。

だが、音楽ビジネスの世界の中で早くもシドは精神的にバランスを崩し、ライヴの最中ギターを弾かずに前かがみになって両腕をダラーンとたらしたり、TVショウの口パクの際にも演奏中全く口を動かさないなどの奇行が目立ち始める。
結果シドは徐々にバンドからドロップアウトしていく形になり、バンドはロジャー・ウォーターズを中心として再出発していく事になる。

その後のシドは、'70年に2枚のソロアルバムを発表した後音楽業界ではプッツリと消息を断つ。
「医者になる」という言葉を残して実家へ帰ったという説から、死亡、自殺、精神病院を出たり入ったりなど、様々な説が飛び交った。
'75年のピンク・フロイドの「炎」のレコーディング時に突然表れたシドは、往年の美青年ぶりは見る影もないハゲデブオヤジに成り果てていたという。
「すごい曲ができたぜ」と言ったシドがロジャーに渡した紙は、白紙の五線紙だったというハナシもある。

ロジャー・ウォーターズから「狂ったダイアモンド」の名を授けられたシドは、精神はあっちの世界にいった状態で35年もこの世に生き続けたのだった。
本当のシドはとっくに死んでいたのだが、先日物質的な意味でもようやくこの世を去る事となった。
この35年間のシドの生活費は、過去の作品やピンクフロイドのベスト盤に納められたシドの作品(シドを経済的に助けようというメンバーの計らいだったらしい)での印税でまかなわれていたらしい。

こうしてみると、シド・バレットという男は"死ねなかったカート・コバーン"という気がする。
ミュージック・ビジネスとの戦いに敗れ、精神を崩壊した彼は「狂ったダイアモンド」として35年も生き長らえた(とっくに死んだと思ってたけどw)。
それがシドにとって幸せだったのかどうかは本人にしか分からないわけだが…
ここで追悼とかなんとか、辛気臭い言葉を言う気には正直なれないかなあ。
なんというか…「やっと死ねたんだね。お疲れ様」…といった感じだ。

ちなみに、シドが中心となって作ったピンク・フロイドの1stは、世間で言われるほど凄い作品だとは僕は思わない。
サイケ・トリップ作品の秀作には違いないが、現在の評価は、後のピンク・フロイドの巨大化や「狂ったダイアモンド」伝説によって水増しされた過大評価だと僕は考える。
「Arnold Layne」「See Emily Play」といったシングルはサイケ・ポップソングとして単純に好き。
1stソロの「帽子は笑う…不気味に…」も壊れたSSWものとして聴くと面白い。

それでもロジャー・ウォーターズをはじめとした他のメンバーに、インスピレーションとトラウマを与えた、という意味ではシドはやはり偉大な存在だと認めざるを得ない。
シドがいなかったら「狂気」も「炎」も生まれなかったのかもしれないのだから…

そんな意味合いも込めて、今日は「Wish You Were Here(あなたがここにいてほしい)」を送りたい。
シンプルで淡々としたスローナンバーで、アコースティック・ギターの演奏がローリング・ストーンズの「Wild Horse」を思わせる。デイヴ・ギルモアの細いボーカルが切ない。。。
ここをクリック!(最初のギターの音が小さいのは仕様です)

こちらはシド時代のフロイドの1stシングル「Arnold Layne」
こちらは2ndシングルの「See Emily Play」。


R.I.P. Crazy Diamond…星






Last updated  2007.12.22 19:45:13
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2006.05.15
70年代のイエスといったら、'71年の「Fragile(こわれもの)」、'72年の「Close To The Edge(危機)」ばかりがもてはやされるような気もするが、この3rdアルバムである「The Yes Album」('71年発表)もイエスを語る上で欠かせない名盤であり、「Fragile」も「Close To The Edge」も、このアルバムの方法論の延長線上にあると言っていい。
'73年のライヴ盤「Yessongs」では、このアルバム(全6曲)から4曲が演奏されている事でも、メンバーのこのアルバムに対する思い入れが伺える。

ピーター・バンクスに代わって参加したスティーヴ・ハウの華麗なギターワークは、イエスに華々しさを添え、黄金期の到来を充分に予感させる。リック・ウェイクマンはまだいないけど、トニー・ケイのキーボードもいい感じ。
10分近くに及ぶ「Yours No Disgrace」や、組曲形式の「Starship Trooper」「I've Seen All Good People」などのスケール感溢れる楽曲が収録され、シンフォニックかつ明るい「イエスサウンド」の確立が成されたのも本作だ。

それらの楽曲の出来も非常に良く、70年代のイエスでは一番ポップで分かりやすい作品とも言える。
ポップなリフと有名曲のフレーズが飛び交う「Yours No Disgrace」が個人的なベスト。
組曲「I've Seen All Good People」も静と動のバランスが秀逸な佳曲で、この中の前半曲「Your Move」はシングルカットされ、アメリカでも初のヒット曲となった(っつっても40位だけど…w)。
小品ならではの魅力を放つ「The Clap」「A Venture」も見逃せないし、「Perpetual Change」の熱気ある演奏も忘れられない。

全英チャート最高7位。「メロディーメイカー」誌では'71年度アルバムの人気投票で2位(1位はEL&Pのタルカス)を獲得した本作だが、ジャケのデザインがロジャー・ディーンじゃない所が「天下を取るもう一歩手前」を感じさせるなあ。






Last updated  2007.11.02 15:26:32
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2006.04.21
特集 プログレッシヴでいこう!~その4~

EL&Pの設立したマンティコア・レーベルから世界デビューし、「イタリアのロック・グループで初めて世界的に成功したバンド」として有名なイタリアン・プログレの雄、P.F.M.(Premiata Forneria Marconi)
その叙情的でありながら、イギリスのプログレにはない明るさと解放感を持ったサウンドは日本のプログレ・ファンにも人気が高い。
そんな彼らのライヴ・アルバム『Live In U.S.A.(Cook)』(写真)は、数ある英国プログレの名盤にも全くひけをとらない名作中の名作。『Photos Of Ghost』('73年)と並んで、彼らの魅力が最良の形で詰め込まれた一枚だ。

全篇がハイライトと言える内容の本作だが、中でも個人的にイチ押しなのが三曲目の「Just Look Away」だ。
曲は8分にもおよぶ大作。演奏は二つのパートに分かれている。
フランコ・ムシーダの華麗な指さばきによるクラシック・ギター(前半部)も聴きものだが、後半から展開されるメインテーマ部分はさらに素晴らしい。
「少年の日」を思い起こさせるかのような甘く切ないメロディ・ラインが、聴き手のセンチメンタルな感情を呼び起こす。
メランコリックなフルートの音色をメインとした美しいリフレイン、クライマックスではさらにベースとドラムも加わり、曲は頂点に達する。
リリカルな美しさとカタルシスをあわせ持った最高の一曲だ。

凄まじいテクニックとアイデア豊かな演奏、そしてメロディアスなフレーズで埋め尽くされたこのアルバムはプログレというジャンルを超えた永遠の名作。
マウロ・パガーニのヴァイオリンの演奏に震えろ!


つーコトで「Just Look Away」を聴くにはここをクリック。


※ポム・スフレのホームページではP.F.M.の「Live In U.S.A.」について(←ページの下の方)取り上げています。
また「Live In U.S.A.」は現在では「Cook」というタイトルと違うジャケットで発売されています。






Last updated  2008.08.05 07:28:57
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2006.04.19
特集 プログレッシヴでいこう!~その3~

ピーター・ハミルの哲学的な歌詞と硬質なヴォーカル、ダークで緊迫感あるサウンドでカルト的な人気を博し、今も根強いファンを持つヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター(VDGG)。
彼らのアルバムでは、4作目のアルバム「Pawn Hearts」('71年、ロバート・フリップ参加)や6作目の「Still Life」('76年)が有名だが、'76年発表の7thアルバム「World Record」(写真)も聴き逃せない名作だ。

Van Der Graaf Generator名義としては最後(以後はVan Der Graafとなる)のアルバムになる本作はVDGGの完成形と呼べる傑作で、収録曲はフリーキーな「When She Comes」から、ヘヴィな緊張感漂う大作「A Place To Survive」や「Meurglys」などの佳曲そろい。
その中でも個人的にイチ押しなのは、アルバムのラストを飾るリリカルな名曲「Wondering」だ。

淡々としたリズム・セクションと音数の少ないサウンドは、シンプルだがとても荘厳な響きを持つ。徐々に盛り上がってゆく演奏が聴き手をゆるやかに頂点へと誘う
メランコリックなフルートの音色と縦横無尽なキーボード、そしてピーター・ハミルの静かなる爆発を感じさせる歌はどこまでも昇りつめてゆくかのような高揚感に満ちている。

天高く昇ってゆく白鳥の姿を歌ったこの曲は、この世の全てを超越したかのような美しさをたたえたドラマティックな名作だ。


2005年にはVDGG名義ではなんと29年降りのアルバム、その名も「Present」を発表。それに伴うツアーも行った。
なおVDGGは1971~'72年にかけてのツアーでは同じレーベルのジェネシスと共演する事が多かったらしい…うわーん泣き笑い

つーコトで「Wondering」を聴くにはここをクリック!






Last updated  2008.08.04 14:35:19
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2006.04.18
特集 プログレッシプでいこう!~その2~

ジェネシス4作目のアルバムにあたる「Foxtrot」(写真)は、プログレ全盛の1972年に発表された作品である。
前期ジェネシスの完成形というだけでなく、プログレッシヴ・ロックを代表する名盤としても知られる一枚だ。
各メンバーの演奏力の飛躍的な向上とバンドとしてのまとまりがピーターの創造力を刺激したのだろうか。緻密なアレンジ、バンドのアンサンブル、圧倒的な構成力、どれをとっても最高の出来だが、何よりもメロディの良さを重視した作りがこのアルバムを名作の名にふさわしいものにしている。

小林克也のベストヒットUSAでフィル・コリンズやピーター・カブリエルを知り、初めて聴いたジェネシスの曲が「Invisible Touch」だった僕が初めて体験した「プログレバンドとしてのジェネシス」がこのアルバムだった。
ここで聴けるガブリエルの繊細かつ変化自在なボーカルは、「ピーター・ガブリエル=スレッジハンマーの人」というイメージが固まっていた僕にとっては「某萌えアニメののロリ声キャラとクレヨンしんちゃんの声優が同じ人」というのに近いくらいのインパクトがあった。
それに加えて「Apocalypse In 9/8」で聴けるフィル・コリンズの超絶変拍子ドラムのスゴさ!この人って実はすごいドラマーだったのね…
「Horizons」という美しいギターソロを弾いてる人はGTRの人だったんか~!!
さらにマイク&メカニクスの人までメンバーにおる…って…
いやいやいや…
泣き笑い怒ってるあっかんべーショックぷーほえー
↑もお~、こんな感じでございますよ。

さて、このアルバムというと、22分にも及ぶ組曲「Supper's Ready」がなんといっても有名だが、僕が特に好きなのは1曲目の「Watcher Of The Skies」だ。
メロトロン(キング・クリムゾンのおさがりらしい笑)の不穏な響きが印象的なイントロ。
そこからフェイド・インしてくるフィルのタイトなドラム、トニー・バンクスのシンフォニックなキーボード、そしてガブリエルのシアトリカルな歌声が耳に残る一曲で、緩急自在なアレンジと演奏はスリリングの一言!
70年代の中期までのライブにおけるオープニング曲として使用されたナンバーで、プログレ時代のジェネシスの代表曲のひとつと言っていいだろう。

そして一曲一曲が高い完成度を持っていながら、全体でひとつのアートとして完成されているこのアルバムは、まさにプログレのお手本ともいうべき一枚だ。

つーコトで「Watcher Of The Skies」を聴くにはここをクリック!(最初の音質が悪いのは原曲の仕様です)






Last updated  2008.10.01 06:07:10
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