呉春、田酒、磯自慢・・・
昨晩、前職の先輩から「星野好みのいい飲み屋があるぞ、行かないか」と誘われ、品川区東五反田の「わに家」という地酒屋にはじめて行きました。このお店は日本酒の定番銘柄から、私の知らない地酒まで多くの種類をラインアップしています。焼酎と違って日本酒は保管、特に封切り後の味の変化がどうしてもありますので、余程日本酒の好きな客が集まらないとこれだけの種類を置いておくのは結構難しいことです。銘柄や出来栄えによっては、ワインと同様に少し空気と混ざる時間を与えてやった方が、味がマイルドになる=刺激が柔らかくなることは、ときどき自宅の日本酒で経験することですが、あくまでも個人の感覚ですから、飲食店で封切り後3週間も経ったようなお酒は出せないでしょう。ここでは定番以外の地銘柄は黒板に書き出して、そう一杯飲み屋の「本日のおすすめ」料理のように、メニュー表示しています。ビールを飲んだあと、久しぶりに青森の田酒・純米を注文しました。失礼ながら注文前に「封切りはいつ頃?」と店のマスターに確認しましたが、「4、5日前です。」とのこと。許容範囲です。マスターからは「うちでは保存に結構気を使っています。」と追加のコメントがありました。コップにすりきり一杯注いで900円だったでしょうか。少し甘めですが日本酒らしい豊かな醸し出しを感じさせます。先輩のお勧めで大阪・池田の呉春(ごしゅん)・特吟を飲みました。呉は池田の呼称「呉服の里」に由来し、春は中国の通語で「酒」を意味するそうです。ほのかな香りと軽やかな味わいで、大阪の土地柄のイメージとは違います。東京ではなかなか手に入らないそうで、私もレパートリーが一つ増えました。これは一杯1200円。次は静岡の磯自慢・特別本醸造を注文。ツマミに頼んだトロ鯖が美味かった!酔った勢いで日本海の「ノドグロ」の煮付けも久しぶりに食しましたが、季節は少しずれていたのでしょうか、かなり小ぶりのものでした。でもツルっと食感は山陰在住時代を思い出させるには充分のものだった。あとは正直申し上げて何を飲んだか忘れてしまった。やはり酒に弱くなったか・・・。そんなことで調子に乗って食べて飲んでいたら結構な勘定になりますね。