無風(むかで)・純米吟醸 瓶囲い熟成酒(岐阜県養老町・玉泉堂酒造)
若いときにムカデ(百足)に噛まれた事があるので、このラベルの絵はあまり好きではありませんが、困難な時には「勇猛果敢、百本の足で立ち向かう」ということだそうです。無風という当て字ですが、「人生、風が無き如くおだやかに生きたいものだ。すきな仕事にはげみ、一日の〆めは、うまい日本酒。」とのこと。この玉泉堂酒造は、東京では「醴泉(れいせん)」の方が有名かもしれません。古くから地元で馴染みの銘柄は「美濃菊」でしょう。さて、この「無風(むかで)」、たいそうイケます。スペック的には、原料米:兵庫県産「山田錦」、精米歩合60%、日本酒度+2、酸度1.6という内容ですが、旨味ののり方と、ほんのりとした熟成感がいい。熟成酒とうたっているが、味わい深さにその方向が向いており、料理を選ぶようなことはない。神保町「盛寿司」での刺身がよけいに引き立ててくれる。この店のご主人は、先月結婚した私の姪の旦那さんだが、なかなか日本酒選びもいい線いってると感心した。私の中で、マークすべき酒がまた一つ増えた。そして、今年6軒目の新規酒処「盛寿司」もまた来よう。