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●年子カーチャンダイアリー●

●出産体験記・おやっさん●

●平成15年9月15日長男出産●


前日の14日、私は幼馴染のKちゃんとその息子2人と遊びに出掛けていた。
いつ産まれてもおかしくないと言われて一週間、早く出したい一心で、彼女からの誘いを受けて食事やゲーセンなどへ行き、思いっきり遊んでいた。
夕方から母、ミチコとカラオケ2時間。(アンタ本当に妊娠10ヶ月なのか?)
夜10時に帰宅し、お風呂へ入ろうとパンツを脱いだらうす~~~くピンク色のものがあった。

「もしやこれはおしるし!!?」


と胸をワクワクさせて眠りについたの深夜3時。

案の定、翌日は13時半に目覚めた。
目覚めたと同時に起き上がると、下痢のような痛みが走った。

おおお・・・なにか当たるもの食べたかな?とお腹を抱えトイレへ行くも出ず。
(汚くてゴメンナサイ)
踏ん張れど踏ん張れど出ず。(しつこいよ)
「なんだよ、うんOじゃないのか?」と困惑しながらトイレを出た。

ミチコはその日丁度休みで、弟も祭日で休みであった。
ミチコの入れてくれたコーヒーを飲みながら一服し(アホだ)
時計は午後14時5分

ズキーーーーーン!

と生理痛の様な痛みが子宮に走った。

まさか、これが陣痛じゃ~ないよねぇ?とミチコと話してるうちに痛みは去り
コーヒーを飲む。

5分後

さっきよりも痛いズキーンが来る。

ミチコ「あんた、それ陣痛だよ、絶対そうだよ!!」
私「でもまだわかんないから1時間様子見てみよう」
と話しているうちに又ズキンと来る。

えっっっ????!!!これが陣痛ーーーーっ?????!!!
こんな痛みなのぉぉぉぉ???!と
思っていたような痛みでなかった為ちょっと残念だった(この時はまだ序の口であった)

病院へ早速連絡。

「あの~いきなり5分間隔で来たんですが、もう行った方がいいのでしょうか??
子宮口はすでに4センチ開きなのですが・・・」

と言ったら

「5分間隔で4センチ??!出きれば直ぐ来てください!!!」

と言われ、
でもミチコはまだ洗濯してるし、化粧しよ~とか言ってるし、(なんて母親だ)
あんた何か食べたほうが良いんじゃないとか言ってるし、

看護婦さんに「あ、じゃぁ1時間後に行きます~」
と言って電話を切った。(余裕だねまだ)
ちなみにこの間にも確実に5分間隔で陣痛が来ていた。

だってどうせ直ぐ病院にいったって、産まれるにはまだまだだろう?10何時間かかるもんなんだろう?と妊婦最後の食事「ヤキソバ」に有り付く。
これから出産なのに「ヤキソバ」かよ。力でるのかよ。と心の中で思いながら
ミチコの洗濯、化粧を待っていた。

この間1時間時計はもう15時半、どんどん痛みが増してきた。
もう待ってられない!!!とミチコに言いミチコ洗濯物はさておき
私の入院準備を開始。

私はなにも準備をしていなかったのでミチコ怒りながら
荷物を詰める。

「ちゃんと準備しときなさいよ!!!」


だってこんなに早く産まれると思ってなかったんだもん。


16時過ぎ。病院へ到着。


相変わらず5分間隔。
ミチコは入院の手続きやらをして、私は出産に挑む為のお茶を買いに売店へ行った。途中陣痛が来て立ち止まり顔をしかめる私。

「あ。お金ミチコが持ってるんだった・・」


でもここから動けない(もう痛くて痛くて)看護婦さんが来て車椅子に乗れと言う。
「OOさん随分来るの遅かったですねぇ、もう歩いたら駄目ですよぉ」
など言われ、お茶も買えず、ストローも買えず(分娩時に飲むのに楽なストロー付きキャップも欲しかったのに・・・)
イキナリ陣痛室へ運ばれ、分娩用の服に着替えさせられる。

心の中で「えええ!?もうこの服着ちゃう?」
とドキドキしてきた。

お腹の伸縮とチビの心音を見る装置(NST?)を付け子宮口を見てもらった。
相変わらず5分間隔。でも痛みはまだ我慢できる痛みだ。

「あら!もう6センチ~7センチ開いてるわよ!?」


あら?これはもしや安産?★


6時になり、少し前にミチコに旦那へ電話をしてもらい
出産が早まるかもしれないからと、仕事を早く上がって旦那が病院へ到着した。

ちょうど陣痛が来ていた時だったが、顔を見てとても安心した。

旦那は初め立会いはしたくないと言ってたのだが、妊娠後期に入って
急に立ち会いたいと言い出した。
一生に何度も経験できる事じゃないからと。

6時半 夕飯

陣痛が遠のいたと同時にヤキソバから何も食べていなかった私なので
早速有り付く。
ミチコも腹が減ったらしく半分食いやがった。
でも合間合間に陣痛でとても全部は食べられない。
7時 3,4分間隔で陣痛が来る。

もう何時まで続く?この変な痛みは。
身をよじりたくなる位の痛みが3分間隔で来る。
横になってると痛みがダイレクトに来るので、私はひたすらあぐらをかき、
旦那とミチコに腰をさすってもらっていた。手にぐーーーーっと力が入る。
さすってもらう手も段々うざったくなるほどの痛みだ。
後で聞いた話だが、私は陣痛室のTVの策を握って逃してたのだが(陣痛)その策をバキっと外して壊したらしい。覚えが無い。

8時 ぶどう糖の点滴。

やたらと長い針を手首に刺し、なんでぶどう糖?と疑問を抱きつつ陣痛が5分間書くに戻る。
おいおい、なんで5分間隔に戻るかな・・・

8時50分

我慢できない級の痛み
話も出来ない、人の言う事聞いてられない、手足をばたばたさせたくて堪らない。
もう痛くて痛くてどうしようもないのでナースコール。

子宮口見たら指で開いて9センチ。

がーーーーーん。まだ全開じゃなかった・・・・

もう我慢できないですとミチコの代弁で(私はとても口を開けない状態)
分娩室へ移動。勿論自分の足で。

ここでミチコとは暫しお別れ、旦那変な服を着せられて再登場。
陣痛が無い時は話す余裕がまだあった。

10分待ってみたが破水もしないようなので人口的に破水してもらった。
バシャン!とお腹が割れるような感覚と聞いていたが、私の場合
なにも感じないままモワ~~~ンと生暖かいものが流れるのを感じた位だった。

子宮とアソコ周辺がもう麻痺している感じの痛みが走る。

破水をして更に頭が下がった痛みなのか、なんとも言えない変な痛み。
挟まってる感じ。(挟まってたのだろう)

先生がさぁいきみたくなったらいつでもいきんでいいから!と
言うが、私はイキみたいと言う感覚がいまいち判らず、取り合えず陣痛が来た時
イキんでみた。

おしっこが出た。


助産師さんに「あらあら」と笑われる。

そんなことを繰り返し何度も何度もイキむがイキみたくないのにいきんでるせいか
先生
「促進しましょう」と言う。

ええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!

それって一気に痛みが倍増するモノじゃ!!!???

と旦那の方を見上げドキドキしながら待っていると

ゴォォォォオオオオオ!!!

ギャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

なんなのこの痛みは!!!!!!!!!!!!

叫びたくても叫べない、うなる事しか出来ない痛みが一気に私を容赦無く襲う。

イキんでーーー!とか言われたってイキめねぇです、先生・・・・ハァハァ

ここで一気に1,2分間隔で陣痛が来るがイキめどイキめど頭が行ったり来たりで
中々出てこない。
何回いきんだだろうか、もう1時間いきんでいる。

旦那が横で小声で「頑張れ、、頑張れ、、」と応援しながら汗を拭いてくれるが
それがうざいのなんのって、旦那からタオルをぶん取り自分でガッシガッシ顔を拭き(勿論陣痛無い時にささっと)そのタオルを口に当て噛んで踏ん張ってみた。

酸欠になった。



助産師さんにタオルを取り上げられ、又旦那の元へ帰っていくタオル。

1時間もいきみ、チビも苦しかろうと「切開するからね」と言う天のお声がっ!!

私は妊娠中なにが怖かったって、出産時の会陰切開が恐怖で仕方が無かった。

でももう早く出したい!!、この苦しみから開放してくれるならば!!!と
ワクワクしていた。でも

いつ切ったのか判らなかった。


旦那はしっかり見たらしい。(ハサミ片手にスタンバってたらしい)

ここで踏ん張るも相変わらずチビの頭は行ったり来たり出たり入ったり?で
出てこない。

先生「OOさん~自力で産めるよ?頑張って産もう!」と初めは言ったいたのに
もう1時間もこの調子で疲れたんだね、

「00さん。お腹を押して出すよ」


はい・・・もうなんでも良いんで出してください・・・

陣痛が来た時に私は思いっきりいきみ、同時におなかをボンボン体重をかけて押し出す。
苦しい、もう死んだほうがマシだぁぁぁぁぁぁあ!!!

この時もう私は体力も限界、ボソっと「もう・・・、もうやだ・・・やだよぅ」と
半べそをかいていた。
旦那は頑張れ頑張れと、
先生は
「ここで辞めれるわけないでしょ」
と淡々と言い放つ。

「あと何回イキめば良いですか?」と聞いてみたら

「OOさん次第」とあっさり
言われる。

次の陣痛で絶対に出してやる!!!チクショオオオオ!!!

とその波がやってきた。

「先生!!!たった今子宮口全開の方が来ます!!!」

という看護婦の声のお陰で私はイキめず逃す始末。(この陣痛逃しが又きついのよー)

その妊婦さん、私の隣の分娩台ですんごい苦しんでる。(カーテン越しに聞こえる)
私が早くうまなくっちゃ隣の人がぁぁぁぁ!と自分の事よりも隣が気になり
次の陣痛でおもいっきりイキんでみた。
もう血管全部切れるぞって位。

それまで2回連続でしかイキめなかった私だけど
先生の「もう一回イキんで!!!!」の声に
「んんんんんんんんん~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」と3回イキんだ。

ものすごい熱い感覚と共に
ズルンっっ。。。ズルズルンッと出たのを感じ目を開けてみると
旦那が「出てきた!!!林檎、出た来たよぉ!!!」と目を終始白黒させていた私も頑張って目をこらし前を見るとそこには真っ赤な赤ちゃんが抱きかかえられていた。そして直ぐ「ホンギャァ・・・アアアア・・・・ホンギャーーー!!!!」

と元気に泣いているチビが私の胸に。

旦那「泣いてるね・・・泣いてる」

私はチビに向かって「ありがとう・・ありがとう・・」

チビは私の声が聞こえたのか、泣き止み、おっぱいを吸わせてと看護婦さんに誘導されたチビの口をおっぱいにくっつけた。
飲みはしなかったが、おっぱいを探している様子を見て感動でウルウルしてしまった。

チビは処置の為に一旦離れ、PM10時17分体重は3474という思ったよりも大きい子だった。分娩所要時間7時間。
子どもの顔を見た途端痛みはどうでも良くなり、
私は私で切った会陰の傷を縫ってもらいながら旦那と話しをしていた。
後で聞いた話だが結構太い糸、太い針で縫ってるのに私は平然としていたので
痛くないのだろうかと不思議だったらしい。
全然痛くなかった。

その担当の先生は何でもベテランらしく、傷もとても綺麗だと
入院中看護婦さんに言われたほどだ。
しかも抜糸無し。言う事無し。

痛かったのは陣痛。それだけ。

でもチビの顔を見たら痛みなんて吹っ飛んだもんね。

その間隣で全開で苦しんでいた妊婦さん、なんと先生来るまで待てずに
イキんでしまい10分で産まれていました。産声が聞こえた時旦那と二人で小さく拍手をした。
しかも産道に亀裂が入ってしまいその後の縫合はとても痛がっていました。


済みません・・・私のせいですね・・・

その妊婦さんとは殆ど同じ時間で産まれ、同じ場所で出産した!という
連帯感なのだろうか、とても仲良くなり、今でもお付き合いをさせていただいている。

綺麗になったチビが再び来て、家族初めての写真を撮ってもらった。
その写真に写った私の顔がとてもスッキリした顔で自分で驚いてしまった。

産後2時間はそのまま休まないといけないと言う事で旦那とミチコとお別れ
ミチコに「すごいスッキリした顔して(笑)」と言われる。
私はその日次の日まで興奮して寝れず、
私でも子どもが産めた、とうとう産んだんだ、と言う達成感、満足感は
一生忘れられないだろうと思う。

1人の人間をこの世に送り出した、ついこないだまで私のお腹に居たチビが
今目の前に居る。
出産は大変辛かったが、今その痛みを忘れつつある。
産後入院中私は安産だったのだろうかとチビを取り上げてくれた助産師さんに聞いてみたら微弱陣痛だったけど、大安産よと言われた。
しかもとても静かで、見ていて可哀想になるくらい静かだったと。
我慢強いのねとか言われても・・・
大声を出したかったがあまりの苦しさに声も出なかっただけだ。

ミチコは私のイキみの声を聞いていて気が気でなかったと言っていたが
そんなに切なそうな声だったのだろうか・・・
隣の人は「痛い~!!!!!痛い~~~!!!!」を連発していたが私は
痛い!と言えなかった。言いたかったが。

産後すぐ旦那に言った言葉
「もう産まない。もう絶対無理。1人子でいいよね?」と言っていた私だけど
すでに2人めはいつ頃にしよう?なんて思っている。

陣痛の痛みなんて簡単に忘れるくらい可愛いのだ。


今も隣でぐっすり寝ているチビ。
勉強が出来なくたっていい。
遊んでばかりでもいい。

健康で、人に対していつも優しい子に育って欲しいと
願いながらこれからの育児を頑張ろうと思う。

長々読んでくれてどうもありがとう★

最後にチビへ

私達の所へ来てくれて本当にありがとう。
チビ



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