神林長平「敵は海賊・正義の眼」
昨日のこのことで落ち込んでないわけではないですが、今日は夏バテもあり、1日お休みをいただきました。そのせいか、かなり調子がよくなってきています(笑)。だからというわけではないですが、今日は本のお話。ご紹介するのは、この本↓です。神林長平著「敵は海賊・正義の眼」 ハヤカワ文庫実に10年ぶりの新作だそうです。で、前作の「敵は海賊・A級の敵」も持ってましたが、間違えてまた買ってしまいました(苦笑)。さすがに10年前ですから、購入したかどうか定かでなくて・・・。実は買って読んでましたが、何しろ10年ぶりの新作です(笑)。これまでの流れを思い出すためにダブっている「敵は海賊・A級の敵」を読み返しました。結果的に、これで今回の「敵は海賊・正義の眼」がより楽しめました(笑)。このシリーズ、かなり昔に第2作目の「敵は海賊~猫たちの競演~」がアニメ化されたはず・・・。かなり人気のあるシリーズですから、ご存知の方も多いと思いますが、まず今回の作品の内容からお話します。内容モーチャイはある玉を拾う。この自然保護活動家は、その後「幻の海賊」と言われるヨウメイに自分が保護していた生物を全滅させられてしまう。その後、木星の衛星タイタンにあるメカルーク市で複数の惨殺死体が発見される。「海賊を殺した」と犯行声明がついていたが・・・。一方で主役の1人ラテルは診断に呼び出される。診断が終わりかけた時、同僚のセレスタンからの救援要請。貨客船ハウバウアーで海賊と間違われたらしい・・・。今内容を書いていて思いましたが、これだけでは何が何やらですね(笑)。でもこの作品、おもしろいですよ。どこがおもしろいかと言いますと、話の展開です。前半は何が何だかうまくつながりませんが、読み進めば読み進むほど、作品全体がひとつの方向にいくように作られています。いくつも張られた伏線の説明漏れはいっさいなく、読み終えた段階ですべてが明らかになっています。まさにすっきりとした気分で「楽しめた」「おもしろかった」と言える作品です。これ前作の「敵は海賊・A級の敵」にも言えることです。10年経ってますが、著者の腕は衰えることをしらないですね。これまでのシリーズの流れを受け継ぎながら、新たな物語を作り上げています。まあSFですので、ちょっときつい場面もあります。例えば、主役の1人アプロ(表紙の黒猫型異星人)がある海賊を食うシーン。著者の作品に慣れてないと、少しギョッとするかもしれません・・・。とにかくおもしろいですよ、この作品。このシリーズは。皆さん、リラックスして読書をしたい時、大変お勧めです。ぜひぜひお読みください(笑)。それでは、今日も元気よく「あれ」します。皆さん、よろしくご唱和をお願いします(笑)。お手を拝借!ぽぽんがぽん!