「金色の光につつまれて」
夕方にむかって傾いていく時間
金色の光につつまれて
家々の壁がアイボリー色に輝き
見なれた街の風景が
見知らぬ遠い異国の街並みに
その姿を変える時
丁寧に淹れた珈琲を友に
静かな空間にひとり身を沈める
高架を走っていく電車の音
街をゆく宣伝カーの声
夢のように遠くに響き
忘れていた郷愁を呼びさます
古いレコードに針が静かに落ちて
流れでるメロディは
リストのハンガリー狂詩曲
哀調をおびながらも
溢れでる不思議なおおらかさ
時間のはるか遠くからの 呼び声
私の心は 解き放たれ
胸から溢れる 望郷の詩
朗々と歌い
天にむかって羽ばたいていく
涙は 美しいシャボン玉に変えて
風に吹き流し 忘れてしまう
喜びも悲しみも そのままに
色とりどりの風船に変えて
大空に飛ばし 見とれている
遠いまなざしに
はるかな故郷への憧れを秘め
ひろい ひろい野原を どこまでも
かろやかに舞いおどり
ひたすらに歌い
天にむけて 大きくほどかれていく
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