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今日も何かあたらしいこと

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2012年04月05日
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雫井脩介さんの「銀色の絆」、フィギュアスケート選手の母と子の物語、

という事で期待して読み始めたのですが、現在から過去を振り返る構成で、

最初から結末が読めてしまうという、作者の力量を問われる造りでした。

残念ながら、その構成の難しさをはねのけるだけの深さはなかったかな。


主人公は、高校生にもなろうという年齢で才能を見出される、遅咲きの選手。

競争心がうすくメンタルも弱いのに、なんと四回転が跳べてしまう。

そんな娘以上に、娘のスケートにのめり込み、人生を賭けていく母親。


そういうと、娘にまとわりつくうっとおしいステージママみたいだけど、

この母親は、娘以上に成長し自立し、ある時点でさっと身を引く潔さがある。

子供の送り迎えだけでなく、練習につきそい声をかけ、コーチのお弁当を作り、

学校との交渉、夜はマッサージ、衣装のデザインと、マネージャーのような母親達。

しかしこの作品はありがちなライバル物語ではなく、足を引っ張り合ったりせず、

選手も母親たちも、お互いに尊敬しあい高め合う、とてもきれいなお話でした。


でも、そんな年齢まで無名の選手が、四回転トゥループを跳べるなんて。

そして中途半端な成績のままスケートを引退してしまうのも、なんだかなあ。

結局彼女にとってはスケートは、人生を賭けるにたる魅力のないものだった。

この作品の主人公はむしろ母親で、娘のスケートはその起爆剤といった所か。

親子の絆を描くというより、それを結びつつ互いに自立していく物語なのかな。


それにしても、浅田真央選手をほうふつとさせる天才選手の母親が、

若くして病に倒れ亡くなってしまう、という、これは予言の書なのだろうか。

その後浅田選手に起こった運命の辛さを思うと、胸がつまる思いがした。

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Last updated  2012年04月05日 17時15分41秒
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