2005/03/15(火)01:19
雪隠物語
最近のトイレは賢い。
とある施設のトイレで、不覚にもついウトウトしてしまった私は
フッと目覚めると暗闇の中だった。
「使用中に消灯した場合には、手や頭を動かしてください」
そんな貼り紙を思い出し、ひとりトイレで万歳する私・・・(*''*)おちゃめ
煌々と明るくなったトイレの便座上で、万歳した手をどうしたものか・・・
とりあえず髪をとく振りなんぞしてみたりなんかする(--;)
最近のトイレは便利だ。
便座の前に立つと、自動で蓋が開閉する。
その昔、雪隠[せっちん]ともよばれたこの神聖な場所。
隠れてコトを終わらせたい場である。
なのに、この便利な自動蓋開閉。。。
自分以外の、人格的何者かに、その秘め事を公に奨励されたような気がして
なんとなく気恥ずかしくも複雑な思いで、ついつい頬を赤らめてしまう。。。
パカッ! 「いらっしゃい! お待ちしておりました♪
さぁ~ ごゆっくりどーぞー 」
そんな言葉がどこからともなく聞こえてくる。
お願いです。そっとやらせてください。。。
最近のトイレは親切だ。
用を足した後には、自動で水が流れる。
たった今まで自分の一部であったそのモノに、
別れを告げる間もなく、無常にも水は流れる。
一言謝辞でも述べて、長い旅路へ送り出したいのに
そんな猶予も与えられず・・・
振り向くと、ヤツはもういない(T_T)
つーか、自分の始末は自分でさせてください・・・