東方見雲録

「使える英語力」の育成をめざし、来年度の東京都立高校入試に、英語スピーキングテストが活用されることが正式に決まった。

テストは11月27日、通信教育・出版大手「ベネッセコーポレーション」が実施予定だが、都議会では「不毛なバトル」が繰り広げられている。

戦前の「教育への国家権力の介入（愛国教育）」の反省を踏まえ、戦後は地方自治法に「教育委員会制度」を定めた。

「教育委員会制度の本質は政治的中立性が保たれることであるにもかかわらず、今回は受験の試験内容に政治が直接的に手を突っ込み、法律（条令）で網をかけよう、というもので戦後教育の基本原則からしたら、禁じ手だ。こんな条例の前例ができてしまえば、保守政治家が集まって、高校入試の科目に『愛国教育』を導入する条例を強行し、教育委員会に実施を強いることができてしまう」

中学生の子供を持つ、都内在住の親は「テスト実施の2ヵ月前になって都議会でゴタゴタするのは勘弁してほしい。子どもたちの英語力をどうやって国際レベルにしていくのか。都議たちは真剣に考えてほしい」とあきれ顔だ。

引用サイト：現代ビジネスこちら