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テーマ:アーカイブス(2951)
カテゴリ:文化
2006.06.17の日記 こちら
![]() 夏目漱石、吉原帰りに傑作「虞美人草」のタイトルをひらめく。 帰途、森川町で草花の鉢が目についた。植木屋に、「これはなんという花かな」と尋ねると、「虞美人草でさあ」という応えが返ってきた。 「虞美人草か。よし、じゃ、そいつをふたつもらおうか」 2鉢の虞美人草を買い求めながら、漱石の頭にぴんとくるものがあった。ずっと頭の隅にひっかかっていた問題の答えが、ふいに天から降りてきたような心地だった。近く新聞連載を始めるべく構想を練っている小説の題名に、この花の名をつけよう。そう閃(ひらめ)いたのである。 2日後に朝日新聞に掲載された予告文の中に、漱石は綴った。 《花の名を拝借して巻頭に冠らす事にした。純白と、深紅と濃き紫のかたまりが逝く春の宵の灯影(ほかげ)に、幾重の花瓣(はなびら)を皺苦茶(しわくちゃ)に畳んで、乱れながらに、鋸(のこぎり)を欺(あざむ)く粗(あら)き葉の尽くる頭(かしら)に、重きに過ぎる朶々(だだ)の冠を擡(もた)ぐる風情は、艶(えん)とは云え、一種、妖冶(ようや)な感じがある。余の小説がこの花と同じ趣を具(そな)うるかは、作り上げて見なければ余(よ)といえども判じがたい》 このあと小説の連載とともに、三越呉服店から虞美人草浴衣地や虞美人草帯留が、貴金属の玉宝堂から虞美人草指輪が売り出されるなど、ちょっとした“虞美人草ブーム”が巻き起こることになるのだが、漱石先生はまだ知る由もない。 引用サイト:サライ こちら 『虞美人草』解説|二人の女の対比から作品の成立背景まで! 参考サイト:booktimes こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.06.17 00:00:09
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