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カテゴリ:政経
ステークホルダー資本主義とは、簡単に「企業が抱える従業員や取引先、消費者や地域等のステークホルダーの利益にも配慮した経済活動を行うべき」という考えになります。この考えは、企業と株主の利益を最優先にし、他のステークホルダーの利益を考慮しない以前の資本主義(株主資本主義)と対になる思想になります。
この考え方が広まったのは、2019年8月に米経済団体ビジネス・ラウンドテーブルが「経済界は株主のみでなく、他のステークホルダーにも経済的利益をもたらす責任がある」という旨の声明です。この声明には、AmazonやAppleをはじめとした約180の主要な米企業が署名しました。さらに、2020年1月に行われたダボス会議でもステークホルダー資本主義がテーマに上げられるなどして、注目を浴びるようになっていきました。 ・・・・・ 実は、ステークホルダー資本主義は日本の経済と相性がいいとの説もあります。江戸時代から明治にかけて活躍した近江国(現在の滋賀県)の近江商人は「売り手によし、買い手によし、世間によし」という「三方よし」という経営哲学をもとに活動し、豪商と呼ばれるまでに発展していきました。この利他の精神はまさに、従業員や消費者、地域社会といったステークホルダーの利益を配慮するステークホルダー資本主義と本質的に同じといえます。つまり、ステークホルダー資本主義は「三方よし」として日本の経済に根付いており、「三方よし」を再認識することでステークホルダー資本主義を普及できる、とも考えられます。 もっとも、現状では日本におけるサステナビリティはまだまだ発展途上にあるといえます。事実、世界全体のサステナブル投資資産のうち、米国が48%なのに対し、日本は8%ほどと大きな差があります。また、世界経済フォーラム(ダボス会議)で発表された『持続可能な100社』というランキングでは、欧米企業が上位を占めており、日本企業では、積水化学工業(22位)、エーザイ(32位)、コニカミノルタ(53位)の3社にとどまっています。このように、まだまだ日本のステークホルダー資本主義は発展途上といえます。 引用サイト:scrumy こちら 関連サイト:【完全図解】誰もが主役。「ステークホルダー資本主義」とは何だ こちら 2023.06.10 日本海新聞 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.06.20 09:00:10
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