2024/03/09(土)07:00
ちょっとおさらい:化石燃料
化石燃料のメリット
化石燃料の利用が世界中に広まったのは、メリットが多く、エネルギーとしてだけ見るととても便利なのが大きな理由です。化石燃料のメリットを具体的に見ていきましょう。
燃焼熱量が高く、効率的なエネルギー源
化石燃料は、燃焼熱量が高く、効率的なエネルギー源とされています。燃焼熱量とは、単位重量当たりの熱量で、燃料を完全燃焼させた際に発生する熱量のことを指します。化石燃料は、少ないコストで大量のエネルギーを取り出すことができます。
採掘、輸送、保管が容易
化石燃料は世界各地で採掘されています。そのため供給源が多く、採掘が容易です。
また、化石燃料は液体や気体の形態で存在するため、輸送や保管が容易です。例えば、石油はタンカーによって海上輸送され、タンクに貯蔵されます。
天然ガスはパイプラインによって輸送され、圧縮された状態で貯蔵されます。このように、化石燃料は採掘、輸送、保管が容易であるため、世界中で広く利用されています。
価格が比較的安価
燃焼熱量が高く、効率的なエネルギー源
採掘、輸送、保管が容易
技術が進歩し、効率的に生産できる
などの理由で、化石燃料は安くて安定的に手に入るので、日本はこれまで化石燃料に依存した社会を構築してきました。そして、複数の国から輸入することでリスクを低減しています。
多様な用途
化石燃料は、エネルギー源としてだけでなく、他にも多様な用途に利用されています。例えば、
化学工業:石油はプラスチックや化学薬品の原料として利用されます。
輸送:自動車や航空機などの交通手段に燃料として利用されます。
発電:火力発電所で燃料として利用され、電力を生み出します。
家庭用燃料:暖房や調理に石油や天然ガスが利用されます。
このように、化石燃料は私たちの生活に欠かせない存在となっています。次の章では、近年深刻な問題となっている化石燃料の持つデメリットを確認します。*4)
化石燃料のデメリット
SDGsの知識や社会問題への意識が高まった近年では、
化石燃料=温室効果ガス
というイメージが強くなりました。このイメージは間違ってはいませんが、化石燃料のデメリットについて、もう少し具体的に確認しましょう。
CO2など温室効果ガスの排出
化石燃料の燃焼により、二酸化炭素などの温暖化ガスが大量に排出されるため、地球温暖化の原因となっています。
大気汚染の原因となる窒素酸化物や硫黄酸化物を排出
化石燃料の燃焼により、大気中に微小な粒子や有害物質が放出され、健康被害を引き起こすことがあります。
採掘や輸送にともなう環境破壊
化石燃料の採掘や輸送に伴い、地盤沈下や海洋生態系の破壊など、さまざまな環境問題が発生することがあります。
採掘現場での人権問題
化石燃料の採掘現場では、
低賃金
長時間労働
安全対策
不備子ども労働
強制労働
といった、過酷な労働条件で働く人々がまだ世界には存在しています。このような人々の人権問題も化石燃料に関連したデメリットと言えます。
枯渇する可能性
化石燃料は地球上に限られた量しか存在せず、将来的には枯渇する可能性があります。
価格変動の影響
化石燃料の価格は需要や供給などの要因によって大きく変動するため、電気料金やガス料金などのエネルギー価格の不安定化を引き起こすことがあります。
化石燃料の持つデメリットは、地球の将来に関わります。メリットも多く便利な化石燃料ですが、できる限り早い再生可能エネルギーへの移行が世界の急務です。
引用サイト:spaceshipearth こちら