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カテゴリ:ものづくり
JU米子高島屋の開店60周年を記念した白磁の人間国宝、前田昭博さん(69)=鳥取市河原町本鹿=の白瓷(はくじ)展が31日、同店4階で始まった。初日はギャラリートークがあり、前田さんが作品にかける思いを語った。8日まで。 前田さんは大学卒業後、古里で窯を開いた。白瓷で独自の道を開き、2013年に重要無形文化財「白磁」保持者(人間国宝)に認定された。20代後半に開いたデパートでの初個展が同店だったという。8年ぶりの今展では、つぼを中心に近作約40点を展示した。 前田さんは独学で身に付けた白瓷の表現を「白だからこそ陰影が存在感を生む。山陰のぬくもりのある雪が白の手本」とし、「間や省略といった日本の美意識を白瓷で表現したい」と述べた。4月25日からはパリで海外初個展を予定しており「(海外で)どのように鑑賞してもらえるのか楽しみ」と期待した。 松江市で古美術店を経営する加藤二三修さん(67)は「特徴的な雪のイメージの中にも、母性的な優しさを感じる」と話した。 引用サイト:日本海新聞 こちら 関連サイト:人間国宝を訪ねて⑱前田 昭博 陶芸/白磁 こちら 大学でちょっと習ったぐらいの技術や少々の情熱ではどうにもならない。やっぱり鳥取は 陶芸するには最悪の場所だった、と鳥取をうらんだこともあった。しないでもいい苦労を してきたようにも思う。でも試行錯誤を繰り返す中で、自分なりの発見、土から教わるこ とが多々あった。 今、思う。鳥取でよかった、と。これが有田だったら、技術の習得もスムーズだし、情報 もどんどん入っただろう。でも「僕らしい、個性的なものにはならなかったと思うんで す」。今では、鳥取で創作することが快適である。ここだからこそできることがあるから だ。 「土が僕を変えてくれたんですね」。たくさん失敗をしたけれど、それが自分の創作を掘 り下げるきっかけになり、さらに駆り立ててくれた。そして何より、山陰ならではの自然 の色彩、自然の造形……。この環境が、創作には必要不可欠なことだった。 ・・・・ 「最初、作っていたら、どこかにふくらみを持たせようとする自分に気付いたんです」。 そこで、さらにストイックに、ふくらみへの甘えを取っていった。 「微妙な抑揚の中に、自分らしさ、前田らしいといってもらえる作品を作る。それが僕の 目指す仕事だし、絵も色も形まで削いでいき、それで心地よい魅力が出てくれば、それが 僕の目指す白瓷の世界だと思う」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.04 05:29:20
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