愛猫はポチの気ままにサッカー紀行

２５日付のドイツの全国紙ウェルト日曜版は「酔いからさめて」との見出しで２００２年地元大会では躍進したが、今回は１次リーグで敗退した日本と韓国を取り上げた。

●ジーコ監督
「（日本と韓国は）プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。４年前はそういった不足をホームの利点でカバーした。（日本の現状については、Ｊリーグの）１０年ほどの短い期間で、伝統ある欧州のレベルに持っていくのは無理。（日本と韓国の国民的スポーツは野球で）今後はサッカーへ移行するだろうが、もう少し時間がかかるかも。」

日本代表ジーコ監督の退任会見が２６日にも都内で行われることが決まった。当初、ＪＯＭＯオールスターサッカーの試合前イベントとして、ジーコ監督がＷ杯報告会を行う計画があったが、低調な成績に終わったため、見送られる見込み。

●愛猫はポチ

果たしてどんな退任会見になるのか？！

今後のキャリアもあるから普通の退任会見になるでしょうね。ドイツの全国紙ウェルト日曜版みたいに日本のレベルの低さを語る内容にはならないだろうと思います。どちらでもいいですが（笑）。Ｗ杯報告会も無しですか？成績が悪いからどうこうじゃなくて日本代表としての仕事を４年間続けて、その最後を締めくくる責任という意味でもやるべきだと思いますけれどね。


「伝統ある欧州のレベルに持っていくのは無理」

って、誰も日本代表をこの４年間でイングランド代表やイタリア代表にして欲しいなんて言っていませんよ。ただ世界との差を少しずつでも縮めて欲しかったのです。世界の差を知っているあたなに。



ちょっと日本代表の総括を。
個人的な感想なので聞き流してOKです。（笑）

ワールドカップ３試合を見て日本代表に思ったのは監督、各選手にかなりの温度差が感じられたこと。多分いろんな歯車が噛み合っていないのだと思う。

日本を代表するプレイヤーのヒデは真剣に勝つことを説いてきた。しかしそれに影響されて奮起する他の姿は無い。なぜだろう？会社の上司は「この仕事、絶対に成し遂げるぞ！」と言えば部下も必死になって頑張る。チームが１つにまとまる。ここで部下が頑張らないときは上司と部下の信頼関係が出来ていないから。じゃあ他の選手とヒデとは信頼関係は出来てなかったのか？
ジーコ監督が信頼していた選手は俊輔、高原、加地などが挙げられる。怪我で試合にすら出れるかどうか分からなかった高原や柳沢を招集するのは尋常では無いし、ドイツ戦で怪我をした加地の回復を待つのも同じ。特に熱が出て普段通りのパフォーマンスが出来ない俊輔をフルで使ったのはジーコ監督の信頼以外何物でも無いと思う。
「走れない選手」はいらないヒデと、体調が悪くても信頼している選手を使うジーコ監督。それに加えて小野を中心とした試合に出れない選手達（小野に関しては２３名発表の時に「選ばれて当然」みたいな印象を受けたから試合に出して貰えなかった事に不信感は抱いていると思う）。ヒデは１人で気を吐いて頑張っているけれど、体調が悪いのに出される選手や、出れると思っていたのにあまり使って貰えなかった選手たちは中々思うようなパフォーマンスが上げられないからギクシャクしてヒデ自身も不満が溜まり、結果が出ないからみんなフラストレーションが溜まっていく。
チームが一向にまとまらない。

オーストラリア戦で言うなら１－０でリードしながら、どういう試合運びにするかチームで統一されていない。１－０のまま逃げ切るのか、２－０を狙いに行くのか。ジーコ監督はとくに選手を自由にプレーさせるから尚更みんなの意思がバラバラな状態を招いてしまう。後半34分に小野が柳沢と代わって投入されたが小野自身「何故自分が入るのか分からなかった」とコメントしている。日本代表はリードしながら混乱している。
そんな中での後半37分の同点弾。１－１からどうするのか？引き分けを狙うのか？勝ちに行くのか？
ジーコは動かない。おそらく選手はまだ混乱していたと思う。
後半44分に逆転されて大黒が投入された。ようやく点を取りに行けとジーコ監督から指示が出た。でももう遅いのですよ。すべてが後手後手に終わってしまった。
何故後半30分ぐらいで「残り15分を守りきるぞ！」とか「もう１点取ってこの試合を決めてしまおう！」とチームの意思統一をはっきりしなかったのか？これは、単にジーコ監督自身がビジョンを持ち合わせていなかっただけかもしれない。ただ、このバラバラになっているチームをまとめるのはジーコ監督の仕事なのです。采配が苦手でもいいから、せめてチームを１つにまとめられたら違う結果になっていたかもしれない。
でもジーコ監督はこういう部分も下手な人で、ジーコ監督は昔から「日本代表はこのメンバー」というイメージを持っていたと思うのだけど、この「メンバー」以外の選手が控え選手では無く、予備選手でしかない扱いだったのではと考えています。頭の中で決まっている選手以外は２３名を埋めるために数合わせで選んだメンバーでジーコ監督自身、それほど他の選手には愛着とか無かったのではないか？と。選手もその扱いを感じていて、信頼関係が出来上がらずにバラバラになって行ったのではと。
今までの日本代表合宿の中などで２３名全員が日本代表で、２３名全員で戦うんだ、という意識を作れなかったのが致命的な失敗だったのだと。
本当に勝ちたかった選手、いきなり選ばれてラッキーと思っている選手、親善試合みたいな気持ちの選手、いろんな気持ちの選手が集まったから、チームが１つにまとまらなかった。だから凄く日本代表に温度差を感じるのです。試合が終わるとさっさと帰ってしまうジーコ監督と１人ピッチで置き去りにされるヒデ。ここで声を掛けに行かない事がバラバラなチームを象徴している気がします。

逆にヒディング監督はこういう選手を１つにまとめるのが上手いのだと思う。実は自分がヒディング監督を評価しているのは思い切った采配だけでなく、選手に自信を持たせその気にさせる能力なのです。オーストラリアや韓国の選手はヒディング監督を信頼していたと思う。そしてヒディング監督も自分自身が選んだ代表選手全員を信頼している。そして何より、選手の心を掴んでいる。選手を送り出すときに「お前ならやれる！」と信じている。選手も「自分には出来る！」と信じている。２３名全員が勝つためにここにいると信じている。彼に着いて行けば必ず勝てると信じている。だから勝った時や得点したときに選手と監督が一緒になって大喜びするのだと思う。交代するときも「あ～ぁ、交代だよ」なんて選手は思っていない。これは勝つための交代で次の選手に勝ちを託すんだという気持ちで、交代選手に声を掛けてピッチを出て行く。ベンチの中でも一緒に戦っている。この信頼関係だと思う。
そういうチームの意思統一をさせるのがヒディング監督は上手いのだと思う。この違いが日本とオーストラリアの違いだったのだと思う。

もちろん走ることも大切だし、采配や戦術も大切だけど、チームをまとめる能力も必要なのだと思う。
どんなに個々の能力があったとしても、チームがバラバラでは結果は出ないのだと思う。
次はそれをまとめてくれる人に代表監督をお願いしたい。蒼き誇りを託したい。

（まだ書き足りないけれど、まとまらないから今度にしよう/笑）