2010年01月29日
オフの間はJリーグネタが少ないのでどうしても話題がほかの事に。
自分はそんなにドラマを見るほうでは無いけれど、2009年に見たドラマで面白かったドラマは、
・リミット(刑事の現場2)
・外事警察
・行列48時間
でしょうか。
って全部NHKのドラマ!?(笑)
特にリミット(刑事の現場2)は全5話ですが、2009年ベストのドラマでした。
●リミット(刑事の現場2)
犯罪者をなんとか更正させたいと考える新人刑事役の森山未来と、犯罪をする人間は人間のクズだと切り捨てるベテラン刑事役の武田鉄矢の対比が非常に面白く、全体的に「善意と悪意」「愛情と偽善」「若手とベテラン」のような相反する感情のぶつかり合いでした。
取り上げる事件も「身勝手な無差別殺人」「ホームレス襲撃」「ストーカー」といった現実に起こりえるようなモノを狙って作った感じで、特に第1話は2人の演技に圧巻です。
秋葉原で事件を起こした加藤容疑者のように自分を認めてくれない周りの人や社会を恨む青年が、花束を持って幸せそうに歩く若い女性を見て「なんでこいつらは幸せなのにオレはこんな思いをしなければならないんだ」とナイフで刺し殺してしまう。犯人と取調室で対面するが
「(自分勝手な主張をする犯人に呆れて)お前適当に聞いとけ」
「はあ!?」
「じゃあ、そいつに伝えておけ。そいつが何を思い何をしゃべろうがそんなことはどうだっていいって」
「ちょっと梅さん」
「俺を無視すんなよ!!なんでみんないつもそうなんだよ。親も俺の話なんて聞いてくんなかった。学校も誰も相手にしてくんなかった。会社だって俺なんかいてもいなくてもいいんだ。
でもいつかきっと、自分のことを理解してくれる人間が現れると思って待ってて。
待ってて…待ってて待ってて!!美味しい思いをしてるヤツはいっぱいいるのに、何で俺だけこんな目に会わなきゃいけないんだよ。間違ってるだろうこんな世の中!!なあ!!」
「だからなんだ!自分がいかに虐げられ孤独だったかを泣きながら話したら誰かが話をじっと聞いてくれると思ったか!!」
「何いってんだよ…」
「おなえはなぁ!ただ、強いやつに向かってゆくのが怖かった。だから、弱い人を選んで刺し殺した。ただそれだけだ!」
「お前らに俺の気持ちの何が分かるんだよ!!」
「分かるかバカ!!てめえの話なんてわかってたまるか!
てめえがいくらここで長いことくっちゃべったところでお前の気持ちなんかだ~れもわかんねえ!
みんな自分の人生背負って精一杯忙しいんだよ。お前の人生に、その退屈な人生に付き合ってるヒマは、ねえんだよ!!
なんだこのやろう!やるのかこのやろう!」
「やめてください!俺はこいつの気持ち、少しわかりますよ」
「なに?」
「たしかに、今の世の中は理不尽で不公平で、どこに救いを求めればいいのか分からない。もしかしたら一歩間違えれば俺もコイツみたいになってたかもしれません。
もし、彼のSOSを少しでも受け止めてくれる奴がどこかに居たら!
こんなことにはなんなかった。そんな不幸な境遇があったとは、梅木さん思いませんか」
「違う!!それは違う!
人間は生きているうちに、殺したい程憎い奴に出会うことがある。だが、普通の人は、殺さない。殺せない。こいつにも親がいる。こいつにも惚れた男か女がいる。
そう思うとそいつが人間に見えて、だから人間は人間を、殺さない。そして、殺せない。だがこいつは違う!こいつは、憎くもない人を、弱い人を選んで刺し殺した。
なぜそんな事が出来たか!
それはこいつが、人間じゃないからだ!!
おめえもしっかり踏みとどまって!戦え!人間なら!!」
「・・・」
「でも、お前には遅いかぁ。お前は、みんなのために、死んだ方がいい。バーカ」
「おいお前何いってんだよ。人権侵害じゃないか!」
「お前に人権なんかねえ!」
「何いってんだよ!何いってんだよアンタ!!」
と、よくNHKがここまで踏み込んだドラマを作ったな!とNHKの本気度を感じました。
「リミット」はオススメです。4話あたりがちょっと非現実的なよくあるサスペンス調になるのがマイナスですが、DVD化されたらぜひみんなに見て欲しいドラマです。
Last updated
2010年01月30日 05時34分50秒
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