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長野の古民家再生(MNeL:南長野電子研究室)。電気、水、燃料を買わず文化的生活が営める環境を構築

長野の古民家再生(MNeL:南長野電子研究室)。電気、水、燃料を買わず文化的生活が営める環境を構築

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2024年03月03日
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テーマ:古民家再生(78)
カテゴリ:長野の古民家
・目的は、130年経過した古民家再生
 電力、水、燃料は購入はせずとも文化的な生活が営める環境構築とリホームを実施。
 定年を機会に時間をつくり、これまでの技術と経験を活かし生活と世界を変える。
 SDGs を超越する省エネルギー生活をし、技術内容を公開解説する。

​​・Power MOS FET を高速でドライブする方法について​​
 MNeL コンバータが完成に近づいたが、Power MOS FET をドライブするのに、どれだけゲートに電流を流す必要があるのかについて調べたのでレポートする。
元々 Power MOS FET はゲートは絶縁され電流は流れない。
ここでの電流とは、ゲートに電圧を印加する瞬間、容量に電荷をチャージするための電流である。
前回オペアンプ LM358 ではドライブできているとは言いがたい状態であったため、この部分を改良することでコンバータ全体の損失を下げられるかをシミュレートし、結果10倍ほど高速な On - Off する TL082 オペアンプに換えることとした。しかし、出力側に吐き出される電流は LM358 と大差なく、Power MOS FET の On - Off に差がないとも考えられる。
そこで、その部分を再度シミュレートし解決策を検討した。
今回は、そのレポートである。

​​1、Power MOS FET を瞬間に On - Off にするのに必要なゲート電流値​​
 シミュレートする回路を下図に示す。
オペアンプはズバリがないので、適当な低速と高速のものを使い、Power MOS FET のゲート電圧の変化と電流値を見る。
ここでは、バイポーラトランジスタでブーストし、オペアンプの速度により出力がどのように推移するかを確認する。


下図に、高速オペアンプの場合にゲートに流れる電流は400mA に達しているものを示す。



次に示す図は、低速オペアンプの時にゲートに流れる電流を示すが、10mA 程度に収まる。
よって、On の信号が入っても Power MOS FET が On または Off になるまでの時間が長く、この間 Power MOS FET は抵抗器として機能するため損失が大きくなってしまう。


この二つの違いは、どちらも回路上 Q1 と Q2 のトランジスタが吐き出し Power MOS FET をドライブしたもので、電流に差が出るのは、ゲートの電荷にチャージする電荷の速度の違いである。
Power MOS FET はゲートに早く電荷を充電することで高速に動作する。よって、高速オペアンプを使用することで、明らかに高速な On - Off ができることを意味している。

400mA は高速オペアンプ、10mA は低速オペアンプを使用したものでどちらも回路は同じである。
結局 Power MOS FET のゲートを早くチャージすることで高速な On - Off を行えるので、400mA に達している方が高速なのと Power MOS FET の損失が小さいこととなる。

ではそのゲート電圧の上昇カーブを見て欲しい。
下図は高速オペアンプの出力信号で、ほぼ垂直で上昇下降していることがわかる。


下図は低速オペアンプの出力波形である。
電圧の上昇下降が斜めになり、変化が遅いことを示している。


では、ブーストに使用したトランジスタ Q1 と Q2 の波形と重ね合わせてみる。
下図は高速オペアンプによりドライブされた Q1 と Q2 の出力波形と合わさったものを示す。
見ずらいが、青線がトランジスタからの吐き出している出力電圧である。


下図は、低速オペアンプによりドライブされた Q1 と Q2 の出力波形である。
同じく青線がトランジスタが吐き出している出力電圧である。



最初の写真に戻るが、400mA に達している On-Off は高速オペアンプでドライブされたゲート電流だが、オペアンプは 400mA の出力ができないため、最初に示したようにオペアンプをブーストする回路を追加する必要があることが判明する。

元々バイポーラトランジスタは速度が遅いのでこのようなブーストは考えていなかったが、実際にシミュレートすると、高速でブーストできることが判明した。最初に製作した基板は試験製作なので、これから本製作の基板製作をする。
高速オペアンプは手配したが入荷は一ヶ月ほど後となるので、入荷までブースト回路を追加を検討する。

電気回路と装置は、問題をひとつずつ解決し積み上げていくことで次に進める。
何度も知見を積み重ね、技術と知識を得ていく。
これを続けることで、人生が変わっていく。こんな楽しいことは他になく辞められない。

https://plaza.rakuten.co.jp/thm/255724/





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Last updated  2024年03月04日 17時26分32秒
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