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2016/06/04(土)22:13

嵐をゆくバス

旅(895)

バスは定刻に駅を出発。 小さな町中を循環しながら、 乗客を乗せてゆく。 席数20に満たないミニバスは満席。 このバスならば、輸送効率がいいようだ。 もしこれが鉄道の客数だったら たとえ1両編成であっても確実に赤字だろう。 代替は成功だ、が、 この先もこの客数が確保できるのかは わからない。 バスはこれから低い山地を越えて 目的の海沿いの町へ。 昨年の自転車旅をあきらめた場所だ。 山を登るバスは、 嵐のように強くなる雨と風のなかに 突っ込んでいく。 バスの窓を打ち付ける雨粒。 ボクの事前の計画では、 峠まできたら、降りて自転車で自走しようと 思っていた。 無理無理。 遠慮します。 こんな雨のなか。 とんでもない。 ボクはバス輪行を続けるしかなかった。 暗い顔で自分の運命を呪いながら。

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