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テーマ:闘病日記(4014)
カテゴリ:脳死肝移植の経緯・妊娠出産
★★妹まいこ(ロンドン側)の視点★★
確か夜が明けてから、真紀子が首や胸などに太いチューブで繋がれて、集中治療室で 横たわっているのを見た。真紀子の顔が2倍以上に膨れて、別人になっていた。 手足もパンパンに腫れて・・・。入り口で立ったまま、そのまま中に入れなかった。 ここで先生だったかな・・・から、再度「ご両親は着きませんか?」と聞かれた。 「はい、まだです」と伝えたら、肝臓移植の話が再度出された。 「お姉さんに合いそうな肝臓が見つかりました。今検査をしているところです。 合うようなら同意書にサインをしてもらうことになるのでお願いします」と、 同意書を見せられながら言われた。 この時初めて、私はサインをしていいのか、不安になった。命を助けるにはそれしか方法が ないというのはよく分かっているのだけど、だけど『移植をする』という判断を、 その承諾同意書にサインをするという行為を、私がしてしまっていいのか・・・。 だけど、あまり深いことは考えないようにして、不必要な感情は殺して、 もし誰も間に合わなかったら、私がサインをしようって思っていた。 確かその日の夕方近く、母が到着。真紀子の病室に来て、やはり大きく腫れた真紀子の顔を みて驚いたみたい。母と私が、搬送先病院の移植コーディネーターであるEmma(エマ)と いう女性スタッフから状況を聞いた。 ここでEmmaさんが「肝臓がだめなので、移植しかない」と言った。「どうしますか?」って。 母が即答。「お願いします」って言っていた。この時点では劇症肝炎という事で 一刻一秒を争う事態になっていた真紀子の容態。今、移植を受けられなければ 命は確実に無くなると言うことで、移植待機患者リストの一番上になっていたみたい。 その後、母が同意書のサインをした。 最初 移植の話が出た時に、母は真っ先に「私の肝臓を使ってください」と言った。 日本では移植と言えば生体肝移植しか行われていなかった頃だった。ただEmmaさんには 「英国では生きている人間の臓器は使いません。生きている人にメスはいれません。 脳死ドナーからの肝臓移植をしましょう」と言われた。 この時に母は、”英国という国は本当にすごい”と思ったそうだ。 クリックをお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 6, 2007 10:23:21 AM
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