脳死肝移植後 ~ 息子との話
ついにその時が来た。私のお腹に大きく残る、肝移植の痕。今までお風呂では何度も何度もその痕を見てきているはずの息子が、ついにその傷跡について聞いてきた。なるべく分かりやすく、でもダイレクトに、私が脳死肝移植を受けたこと。それを受けるにあたり、ドナーという私を助けてくれた人がいたこと。だからこそ今の私がいるし、そして息子もいること。等々、話してみた。小学1年生でも、とてもすんなりと本質を理解してくれた反応。昔、息子がまだ2才頃にACの広告に出演させて頂いたときのポスターの標語も息子は自然に覚えていた事にも驚いた。「一人の命が救われた。だけではなかった。」その意味も理解してくれた。それと同時に、「でもドナーの人は死んじゃったんだよね?」など、ズバッと涙ぐみながらも聞いてくる。... そして「今後またママが体調が悪くなることもあって、そのときはパパと二人になっちゃうってこと?」と半べそで問いかけてくる息子。そうだよ、全てが正しく、またその可能性はいつまでたっても捨てきれない。それを乗り越えなくちゃいけない。強くあらなくてはいけない。そして、今、この素敵な毎日を過ごせているのは、周りのみんなやドナーの方の助けがあったから、ということを理解して生きていかなくてはいけない。息子は生まれながらにしてそれを背負っている。きちんと移植について理解して、自分の、そして他の人の命を大切にしていける子に育ってほしい。そう切に願った、この夜の出来事。少し大きくなったら、またお話ししよう。その時はきっと、また違う反応がかえってくるかな。 いつも有難うございます♪そのクリックがとっても励みになります♪