|
テーマ:イタリアの美味しい話(701)
カテゴリ:料理
何日か前に、シチリアの「ファルス・マーグル」という詰め物入りロースト料理の話を書いたのですが、ファルス・マーグルに限らず、イタリアの詰め物入りローストは、私の大好きな肉料理の1つです。
イタリアの肉料理というと、日本では、どんな料理が有名かなあ。 私がまず思いつくのは、コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ、サルティンボッカ、オッソブーコ、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、アッバッキオのスコッタディート、牛肉のブラサート・・・、うーん、そんなところかなあ。 でも、改めて探してみると、イタリアは肉料理もバリエーション豊かです。 日本の家庭でも比較的作りやすいんじゃないかと思うのは、スカロッピーネです。 これは、とんかつ用ぐらいの厚さの肉の切り身のことです。 とんかつ用の肉を叩いて薄くしてから、パン粉をつけないで調理したら、イタリア語ではすべてスカロッピーネとなります。 サルティンボッカもスカロッピーネの一種。 ↑ こはれ子牛肉のスカロッピーネのレモン風味。肉をシートではさんで叩き、厚さ約5mmにしています。 そしてパン粉をつけて揚げれば、豚肉だったらとんかつですが、イタリア語では、他の肉でも、コトレッタ、またはコストレッタと呼びます。 もっと薄い、しょうが焼きの厚さの切り身は、具を芯にして巻いて、インヴォルティーニにします。 牛肉のごぼう巻きとかアスパラ巻きは、イタリア語ではインヴォルティーニと言います。 もーっと薄いしゃぶしゃぶ用の肉は、カルパッチョかな。 スカロッピーネより厚めの切り身で、丸い形のものは、スカロッパと呼びます。 シチューのように、一口大に切った肉の煮込み料理は、スペッツァティーノです。 一般的な煮込みは、ストゥファート。 じっくりむ煮込むと、ストラコット。 ローストは、アッロスト。 ミートボールは、ポルペッティーネ。 ミートローフは、ポルペッテ。 ハンバーグは、ハンブルゲル(Thanks ぴっぴいさん)。 肉を串に刺すと、スピエディーニ。 ゆで肉は、ボッリート。 蒸し肉は、アル・ヴァポーレ。 オーブン焼きは、アル・フォルノ。 ポークチョップは、ブラチョーレ。 まだまだ一杯ありますが、きりがないので、今日はこのへんにしときます。 超簡単スカロッピーネ4品のレシピをどうぞ。 子牛肉のスカロッピーネ、レモン風味 Scaloppine di vitello al limone(上の写真の料理、鶏の胸肉でも応用できます) 材料:4人分 子牛もも肉の薄い切り身・・600g レモン・・1個、小麦粉、バター・・40g イタリアンパセリのみじん切り・・大さじ1、塩、こしょう (1)肉が縮まないようにふちに切り込みを入れる。シートではさんで叩き、厚さ5mmにして薄く小麦粉をつける。 (2)肉をバターでさっと焼く。両面を焼いてレモン汁をかけ、火をやや弱めて数分煮詰める。塩、こしょうで調味してイタリアンパセリのみじん切りを散らす。 サルティンボッカ・アッラ・ロマーナ Saltimbocca alla romana 材料:4人分 子牛もも肉の薄い切り身・・500g 生ハム・・100g、バター・・40g 白ワイン、セージ、塩、こしょう (1)肉をシートではさんで叩き、やや薄くする。生ハムとセージを1枚ずつのせて楊枝でとめる。 (2)生ハムをのせた面からバターで焼く。塩、こしょうをし、ワインをかけてアルコール分を飛ばす。皿に盛りつけたら焼き汁をかける。 牛肉のスカロッピーネのアッラ・ピッツァイオーラ Scaloppine di manzo alla pizzaiola 材料:4人分 牛薄切り肉・・600g 枝つきトマト(ポモドーリ・ラマーティ)・・6個、にんにく・・1片 バター、塩漬けケッパー・・大さじ2、オレガノ EVオリーブオイル、塩、こしょう (1)油大さじ2と潰したにんにくを熱し、トマトの小角切り(皮を湯むきして種を取る)、塩、こしょうを加える。10分煮てトマトソースにする。 (2)バターと油大さじ2で肉の両面を焼く。トマトソースとケッパー(塩を洗い落とす)を加えて2分煮たら火から下ろし、オレガノを散らす。 牛肉のスカロッピーネのマルサラ風味 Scaloppine di vitello(マルサラ管理組合のレシピ) 材料:4人分 子牛もも肉の薄い切り身・・4枚 バター・・50g、マルサラ・スーペリオーレ・セッコ・・1/2カップ ブロード・・大さじ3、小麦粉、塩、こしょう (1)肉を叩いて薄くし、塩、こしょうをして小麦粉をまぶす。 (2)バターで両面を焼き、マルサラをかけて数分煮る。 (3)肉を取り出す。焼き汁に熱いブロードをかけて旨みをこそげ落とし、肉にかける。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[料理] カテゴリの最新記事
|