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プレッツェーモロ
イタリアで食べ歩き旅行をするぞ!そのための情報収集と準備の過程を記録します。
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今日は、プーリアのアルタムーラという町の、ちょっとおもしろい話。
アルタムーラは、南イタリアの人口67,000人ほどの町。
場所はここ。
こちらは町の風景。
アルタムーラは観光地としては無名だけど、おたくなイタリア料理好きなら、知ってる名前。
ここでも何度か取り上げたなあ。
で、世界中のイタリア料理おたくがなぜこの町を知ってるかというと、それは、「イタリアで一番おいしいパン」、と言われているパーネ・ディ・アルタムーラの産地だから。
パーネ・ディ・アルタムーラはこんなパン。
形は色々。
材料は、硬質小麦粉、天然酵母、海塩、水。
硬い皮と黄金色のクラムが特徴。
すごーく日もちがするパンなので、別にアルタムーラまで行かなくても、イタリア各地で売ってます。
実際、生産量の8割は地元以外に運ばれてるんだって。
ちなみに、類似品も多いので、買う時はこのマークが目印。
パンなのに、保証マークつきで販売される超ブランド品。
そんな、イタリアのパンの聖地とも言えるこの町で、イタリア人が大喜びする出来事が起きたんですねー。
これは、イギリスのタイムズ紙オンライン版に載ったニュース。
「パン屋がマクドナルドをノックアウト」だって。
こちらはイタリアのニュース。
「アルタムーラの戦いはパン屋がマクドナルドに勝利」
そしてこちらは、
「パン屋に負けてマクドナルド閉店」
そうなんです。
アルタムーラのマクドナルドが閉店したんですよ。
新しくできたパン屋にお客を取られて。
この小さな町にマクドナルドができたのは、2001年のこと。
当時はみーんなやってきて、店はなかなかの繁盛ぶり。
しばらくして、同じ広場で、ルーカという若いパン職人が、小さなパン屋を始めました。
町で代々続く「アンティカ・カーサ・ディジェスー」というパン屋の息子で、店の2軒目の出店というわけ。
ルーカはマクドナルドに対抗するつもりはなかったから、マーケティングとかプロモーションとかは、まったく考えていなかったんだって。
ところが、数週間したら、マクドナルドに変化が!
メニューを増やしたり、子供たちの誕生パーティーをやったり、店長を変えたりと、あの手この手の客寄せ策を講じてきたんですねー。
どうやらお客が減ってきたらしい。
客の数が減るどころか、ルーカの店でパニーノを買って、それを椅子やテーブルがあるマクドナルドに持ち込んで食べる客まで出現!
マクドナルドは衛星テレビを設置してサッカーの中継も流したんだけど、客はルーカのパンを食べながらサッカー観戦という、マクドナルドにしてみれば、超くやしい状態。
そして4年後に、とうとうマクドナルドは閉店。
ありゃりゃ~。
そのニュースが、世界中を駆け巡って、ここまで伝わったっつーわけ。
よっぽど痛快だったのか、記事の中には、「イタリアのパンの聖地に出店しようなんて、100年早い!」って言いたそうなのも。
こちらが、そのパン屋のHP。
そして、閉店したマクドナルド。
この話をのせた記事を、HP上にもずらーっと掲載してるよー。
ずいぶん評判になったんだねー。
イタリアではマクドナルドができるとスローフード協会が反対キャンペーンをするみたいで、ここでもそうだったよう。
それにしても、ファーストフードよりパン職人の店を選ぶアルタムーラの人たちは、舌が肥えてる!
若者がマクドナルドよりパン屋を選んだっていうのがいいなあ。
アルタムーラで、マックを打ち破ったパンを食べてみたいという人は、こちらの地図を参考にどうぞ。
多分、上が本店で下が新しい店。
プーリア旅行の楽しみが1つ増えた~。
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