ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

2007/12/01(土)17:11

嗚呼我非国民なりし乎

つれづれ(1015)

今回の黒田の決断を,今日の中国新聞がどう報じるか,興味を持ってみていた。そして,朝手にして,期待に違わぬどころかそれをも凌駕する内容であることに愕然とした。 1面スポーツ面社会面そして「天風録(1面最下段コラム)」をめいっぱい使って取り上げていたが,その内容は全カープファンはすべてを忘れて暖かく拍手をして送りだそうという奉祝ムード一色だったから。これは,予想を超えていた。どうやら,それだけ全員双手を挙げて喜ぶべき大慶事であるらしい。そうとは知らなかった。我が身の不明を恥じるしかない。 確かに,末端の1ファンとして,黒田に対しては,メジャーに行くからには恥ずかしくない野球をしてきてほしくない,近年渡米しながら討ち死にした先達の死屍累々を踏み越えて,その轍を踏まぬようにしてほしいと願うのみだ。私だってそのくらいの思いはある。しかし,オーナーを僭称する松田元君や無能球団本部長鈴木清明君までこぞって,まるでカープという球団の栄誉のように,誇らしげに送り出すようなコメントを聞くと,それは違うだろうという気がする。 念のために客観的な数字を言っておくと,カープは10年連続Bクラスで,勝率5割を超したのもその間1度だけ。2007年度ペナントレースでは借金20以上もこしらえている。つい先だって,4番目のバッターが移籍した。加えて,自他共に認める不動のエースがメジャー行きとは言えチームを去る。これを,球団トップからプレスを通じて末端のファンまで全員こぞって日の丸を振って奉祝しようという。多分,他球団のファンが聞いたら唖然とするだろう。これが,大マツダ帝国の翼賛体制の現実だとしか思えない。そうすると,それをあやしと思う私は国賊であり,非国民とでも言うべきだろうか。もちろん,堂々とその名をいただくつもりであるが。 ちなみに,一応中国新聞社にも一片の良心はあるらしい。季節外れの木村雅俊記者の「球炎」にだけ,それが現れていた。ただ,これもある程度用意された文面をそのまま書きましたという調子で,いつもの切れはないが,わずかにその意を感じた。 >新井に続き、黒田までも失った。 >両者への感情に違いはあっても、現実的に戦力ダウンを目の当たりにして、 >「行ってこい」とはとても言えない。そんな余裕のあるチーム状況だろうか。 >これ以上の悲しみがシーズン中に起きるのでは、という不安がある。 >この決断には誰も幸せになる保証はない。黒田はメジャーで破格の待遇を受け、強いチームを選択できたとしても、 >最大の目的は優勝争いを自ら担う投球をすることである。本当に通用するのか。 >本人は「不安だけ」という。広島球団も今以上に危機感が求められる。 >ファンも無関係ではない。今季、黒田が地元初登板した4月5日、1万939人のスタンドを見て、彼は激しく落胆していた。 >将来的に復帰の可能性はファンの熱意も問われるだろう。 加えて言えば,黒田の本拠地最終登板で,7000人余のファンが一丸となって古田の応援歌を歌い,古田の打席を声援したことも大きかったのかもしれない。もしこれが彼の決断にだめ押しをしたとしたら・・・いや,それは考えたくない。 残されたチームが一番大事なはずだ。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。

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