ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

2008/04/20(日)21:41

白星は得たけれど

今日のカープ(4141)

まず,スターターを見た時点で,がっかりした。また,今日もルイスは石原に殺されると思って,観念した。実際,大失投だったとはいえ真ん中外よりに安易に構えた石原のミットをあざ笑うように小笠原にたたき込まれたときは,また今日もか,と心底落胆した。 結果的には,すべて石原のバットで,そして石原のバットが基点となって,5点をたたき出したから,石原の起用は当たったことになる。しかし,今日は何と言ってもルイスだ。よほど甲子園でのピッチング内容が悔しかった,自分に納得がいかなかったのだろう。目の色から何から違った。 とにかく間違っても打たれそうな気がしなかった これぞ,まさにエースのオーラだ。確かにヒット性の当たりもあったが,ルイスの安心感あればこそ野手の美技に繋がったというべきだろう。あれだったら石原がベンチの指示どおりミットを動かしていても事足りたというのが正しいのではないか。 さて,それでも相手のピッチャーがまともだったら,多分今日も1得点で負けていたかもしれない。その意味では,本日最大のヒーローは間違いなく上原浩治だ。球威もフォークの切れも威圧感もなく,コントロールもアバウト。これだったら前田健太にも及ぶまい。逆に言えば,あのレベルのピッチャーで(過去の実績とか潜在能力はこの際判断に入れない)4点しか取れなかった方がむしろ問題というべきだろう。今日勝った,連勝した,カード勝ち越したといわれても,だからどうしたという思いの方が強い。 そこまではまあいいとして,今日の試合は,絶対に5-2のままで終えなければならない試合だった。それを,マーティ自らぶち壊してしまった。結果論だと言われるかもしれないが,今日の継投はセオリーにも反するし,いったい何を考えて采配を振るってるのか分からないほど滅茶苦茶なものだったと思う。 ルイスは7回で100球弱。しかも,危なげないどころかジャイアンツのバッターは全くヒットになりそうな予感すら感じないような内容だったこと,相手の打順もゴンザレスからだったことを勘案しても,中4日とはいえ8回も続投,というのが順当だったと思う。どういう価値判断があったのかは分からないが,昨日高橋建は打順が回ってきても打席に立たせて完投・完封させているのだから,どうも辻褄が合わない。結局, やっぱりマーティは同胞にだけは甘い ということなのだろう。前回の登板でなぜ8回にルイスを投げさせたのかという批判がずいぶん強かったから,彼なりの意趣返しだったのかもしれない。もちろん,試合展開は全然違うのだが。 しかも,交替させたのがタイプの同じ横山だったのがなお悪い。ルイスに対して厭戦モードになっていたジャイアンツに火を付けてしまった。結果的には,亀井ががちがちになってろくなバントが出来なかったこと,コズロースキーが小笠原,高橋由伸相手に完璧な内容のピッチングをしたから事なきを得たが,万が一のことがあったら,これでチームは空中分解してもおかしくない世紀の愚策だったといわれても仕方がない。もし交替させるのなら,あの場面は全くタイプの違う梅津を先にもってくるべきだったのだろう。ちょっと横山にはかわいそうだったといわざるを得ない。 梅津といえば,9回にクローザーとして登場し,危なげなく抑え込んだが,ラミレスが無茶振りして引っ張ってくれたこと,代打になぜか左殺し職人の大道が出てきてくれたこと,ゴンザレスは間違ってもサイドスローのピッチャーなど打てないであろうことに救われたという感が強い。逆に言えば,1点リードで先頭打者さえケアすればどうにでもなりそうな場面なのに,それでも起用されなかったということは, やっぱり永川は全く信頼されていない というべきなのだろう。それではいったい何のために前田健太を落としてまで昇格させたのかということになる。 とにかくこの3試合,マーティの迷走と選手の覇気のなさばかりが目立った。昨日の高橋建の力投と倉の巧みなゲームメイク,今日のルイスの金剛力,コズロースキーの左打者相手の威圧感だけでもったような感が強い。あと,マーティ以上に迷走を続けた原タツノリ君の功績も大きい。この連勝でチームが勢いに乗るだろうといわれても,にわかには信用しがたいというのが実感である。救いは,おとといは大竹の首を絞める落球(まあ,半分くらいは梵の責任だが),昨日高校野球地方大会並みの走塁ミスをしでかした天谷が,非常にいいプレイをしたことだろう。5回の美技もそうだが,その裏,決勝タイムリーとなったアレックスのタイムリーは,確かにイレギュラーバウンドではあったが,あれは天谷がうまくショート坂本の前で止まって打球を隠し,坂本の判断と動きを一瞬遅らせたことで呼び込んだものだ。昨日の試合で,とにかくイノシシみたいに前に突っ込んでいけばいいわけじゃないことを理解してくれたのであれば。まあちょっとした授業料だったということなのだろうか。 とにかく,1と0ばかりのデジタル打線から脱却できたということをポジティヴに考えるしかないだろう。来週はホームでスワローズ戦とアウェイのベイスターズ戦になる。前者は現在好調だがちょっとメッキが剥げかけてきているし,しかもホームだ。後者は昨年さんざん苦汁をなめさせられた横浜スタジアムとはいえ,調子は上がっていない。本当にペナント争いに食い込む気があるなら,このシリーズで借金返済に近づかないと嘘だ。 勝率5割に載せられないようなチームに,優勝を狙うという資格はない。 白星を積み上げないと意味はない。 BlogPeople ↑ポチッと,クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る