ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

これが相性というには，あまりにも訳が分からなさすぎる。こんな野球が出来るんならいったい６月に入ってからの５０日間なにをやってたんだと思わざるを得ない。それだけ，この間の野球の内容はひどすぎた。それだけに，今日起こった事象を深く掘り下げようとするとかえって腹が立って仕方がないという逆転現象が起こるので，敢えて余計なことはするまい。

０－５のビハインドを，本当にコツコツとよく追い詰めたと思う。そして最後の逆転のタイミングももうこれしかないというくらい鮮やかなものだった。きょうはこれでいい。敢えて言うなら，ジャイアンツのユニフォームが，そして先発の菅野の顔が５０日間ちんたらしていたカープの選手のファイトに火をつけさせたのではないかということくらいである。

実は私，５回終了時点では以下のようなことを思い描いていた。すなわち，ここまで何とか必死に食いついている選手とそうでない選手が明らかに別れている，正直，どうせ今後負けを重ねるなら大胆な血の入れ替えを断行すべきだろう，今日の試合は，いいチャンスであると。もちろんひとりなので口には出さなかったが，具体的な入れ替え候補まで頭の中にあったのである。もうはっきり言ってしまえば，安部，會澤，松山，そして自称メジャー挑戦の菊池も後釜捜しをしていいのではないかと考えていた。

しかし，６回に安部が追撃ホームラン，７回に菊池のタイムリースリーベース。そして８回に松山がタイムリーツーベースときて仕上げが會澤の逆転ホームラン。まるで心の声が聞こえていたかのように長打が連なった。これはもう素直にシャッポを脱ぐしかない。

もちろん，これで喜ぶには早い。とにかくこの３連戦カープは３連勝が必須と言っていいのである。勝たなくていいのは雨天中止のときのみだ。だから今日はよくやったけども明日も頑張れよと言うほかない。まあ，今日の結果を見るならば，もう一度騙されてもいいかと思うのである。

今日の勝利がジャイアンツ相手に楔を打ったというほどのインパクトはないだろう。ただ，原タツノリ君にしてみれば，また広島でやられた，しかも菅野でやられたというのは少々気持ち悪いに違いない。だから，まずはカープは明日も勝つことが大事なのだ。無論，三タテしたとて逆転優勝に繋がるかどうかは分からないが，少なくとも優勝したければ俺達を超えていけというくらいのことは言えるだろう。

逆転ホームランを打った後の，そしてお立ち台に立ったときの會澤の表情には，単に破顔一笑というだけではない何かがあった。なにをやっても思うように結果が出なかったことに対する苦しさから解放された何かがあったに違いない。そして今日の白星は會澤だけでなく試合に出た全選手になにがしかの殊勲があった（大瀬良とレグナルトはまあともかくとして）。とにかく明日も試合があるなら今日の思いを忘れないでくれというほかない。

まだまだ失ったものの方が大きいんだからね。


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