ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

途中までは，それなりの試合だった。勝てたという保証はないが，相手の継投にほころびが出ればチャンスはあった。その楔を打てたかもしれないのが，5回裏。ワンアウト1，3塁で9番九里に打順が回ったとき。勝つためには代打を出して強く攻めなければだめだと思っていたし，それ以外の結論はあり得ない場面である。果たして代打は出た。しかし，その名前を見て（当時文字列チェック中だったので），我が目を疑った。まさかの田中広輔である。

あり得ない。絶対にあり得ない。これだけはない。いかなる言説を労しても正当化できない最低の悪手だ。ふざけている。ミスキャストにもほどがある。

もはやこの場面でなぜ田中広輔はあり得ないかという説明は自明であるため書かないが（え？分からないって？これが分からないようならくたばってしまえ），なんでこんなアホみたいな用兵が出てきたか。蓋し，きっと球団当局とかタニマチに田中を強く推している向きがあって，もはやその存在意義がフェイドアウトしている現状を許せないのだろう。そういうあほうどもも連敗中には口出ししづらかったのだろうけれども，その足枷がなくなった今日は然るべき筋を通じて佐々岡に「強い要望」を出していたに違いない。カープってしょせんそんなチームである。

まあ結果として，この田中起用で選手はどっちらけになってしまったに違いない。せっかく昨日は敢えて西川を斬ってまで若手による競争に拘って勝利に結実し，さらに今日は一昨日の大アンチヒーロー羽月を斬ってそれを加速させにかかった，ように見えた。少なくとも選手はそれを信じていたことだろう。しかし，この試合の命運を分けるであろう大事な場面で佐々岡自らそれを裏切った，端的にいえば嘘だと言ったも同然なのである。そりゃ，選手はしらけるだろう。6回表以降の選手の顔には，露骨に生気が欠けていたのである。

ついでにいうなら，継投もダメダメだった。そもそも7回の中田廉投入なんて正当化していたのはラジオで解説していた安仁屋おじいちゃんだけである。もはや当局のシナリオを無批判に垂れ流すだけの存在となった彼の存在意義というものを，考えずにはいられない。

とにかく今日の試合など，申し訳ないが球界の恥。カープなど消えてなくなってしまえばよいくらいだ。こうなってしまったのも，すべては組織としての甘さと，それを糊塗するが如くその甘さを擁護する自称ファン達が白蟻のようにたかって腐らせてしまったことによる。こんなチーム，悪いがスクラップアンドビルドあるのみだ。

これで，交流戦は3勝12敗3分けでフィニッシュ。もはやまことに遺憾であるという言葉すら出すことも憚られる惨状だ。少なくとも反転攻勢するつもりなのであれば，残り少ない日数で組織として大反省するほかない。その反省の主体に，佐々岡は加えてはいけない。彼は腹を斬るべき，いや，斬首がお似合いだ。

もはやこんなんじゃ，またカープは二十数年沈黙するよ。そして球団当局，ことに「代表取締役社長」はそれをよしとしているのだ。それでいいのかい？

そもそもあんな生気のない面二度と見たくない。


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