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テーマ:少年&少女サッカー(888)
カテゴリ:サッカーあれこれ
「田中達也も俊輔も惜しかったな。決めてほしかった。 俊輔はインサイドでていねいに蹴ってた。 クリなら、何も考えず、インステップでボカーンと蹴って入れてたな。」 「そぉー?」 「あの場所からは、綺麗なゴールなんか要らん。 何も考えずにゴール目掛けて体ごと入れるつもりで蹴ればいいんだ。」 「うん。思いっきり打つもんね。」 (皮肉は通じない・・・。) 「それと、後半の俊輔の右足。逆足だろうが、躊躇せずに打たなきゃなあ。 おまえだったら、どっちでもすぐ蹴れたのになあ。 ああいうチャンスが来る。逃すと点は取れない。逆足も同じように使える体の使い方が必要。 クリ、左足もっともっと磨いとけよ。」 「大丈夫だよ。いつも左で入れてるじゃん。」 「そーだな。けど、もっと。チャンスは、誰のところにも転がってくるもんじゃない。 準備が十分できている人の前に転がってくる。」 「ふーん。」 「クリ、海外の小学生は、遠くからボッカーンと蹴って点入れても、 “よしよし、良くやった。”“ナイストライ。”って褒められる。 “あんなのたまたまや。”とは言われない。おまえたちは?」 「あんまり、遠くからは蹴らない。」 「そーか、個の力をつけるためにドリブルだ、パスだって言われてるしな。 けど、海外に行ったら、いいパスを出すんじゃなくて、点を取る人が一番えらい。」 「ふーん。」 「みんなゴールを目指す。」 「狙えるときに打たないのは、最悪だ。 ボールを持ったら、シュートを打つ。タテ突破の勝負をして、シュートを打つ。 目的はゴールだってことを忘れるなよ。それが一番気持ちいいだろ。」 「うん。」 「もちろん、何でもボカボカ大きく蹴ろってことじゃないぞ。 遠くからでも行けると思ったら積極的に狙って打てって言うことだ。」 「ふぁーい。」 「稲本良かったなあ。あの、いつでもインターセプト狙っている姿勢は、見てても気持ちいい。」 「ふん。」 「松井も見たか?」 「うん。」 「1対1になったら、必ずタテに勝負してた。さずがだ。マネしな。 コマノやカジみたいにサイドで遠慮したり、安全に後ろにもどしてたら、 攻撃が遅くなるし、怖くもない。」 「ふん。」 「何度失敗してもいいんだ。勝負、勝負。 何度でも挑戦して、失敗も経験し、自分のやるべきことへの理解が深まる。 そこから、突破が始まるんや。 松井は、DFついてても、しっかり中に入れられる。 海外で、何度もトライして、失敗して、強くなってきたんだな。」 「ふん。」 「そういえば、決まらなかったけど、松井がまたヒールシュートしてたぞ。」 「ヒール好きだよね。」 「そー。若いときから松井の得意技だからな。」 「ふーん。」 「この前の(ル・マンの試合の)おしゃれヒールゴールの動画見たか?」 「見たよ。」 「どう?」 「カッコよかった。」 「こんど、試合でやろうと思ってるだろ。」 「ベーつにー。」 「ほんとかー?けどな、ルマンの他の選手のランも良かったぞ。見てた? チーム全体が、一斉にゴール目指して上がっていく感じだった。 松井のドリブルも周りが見えてて、DFを引きつけて、 ゼツミョーなタイミングのアウトサイドパスだった。 あとは、パスを出して走る、いつもの松井の動き。」 「そー?」 「サッカーの楽しさは、やっぱりワンツーだぜ。 走りながらパスを出して味方に預け、そのまま信じて走ること。 仲間への信頼と自分の頑張りとが、一体化したとき点になる。」 「よくわかんない。」 「まあ、ボール蹴ってれば、そのうち分かるさ。 パス・ゴーだ。松井ランちゅーこっちゃ。」 「ふーん。」 「今度やるスイスは強い。 最初から、松井と俊輔と稲本出してどんどんタテに勝負してほしいよな。」 「ふん。」 「ペナルティエリアの近くまでは、あれだけボールを回せるんだから、あと1歩。 俊輔も松井も稲本も憲剛も遠藤もガンガン仕掛けて打って欲しいなあ。 横パスなんかいらない。枠に行く低いライナーのシュートを、 “これでもかー。”っていうぐらい見たいなあ。」 「そしたら面白しろそーだね。」 「そーだろ。」 「おまえも試合になったら、その気で行けよ。楽しいぞ。」 「行ってる。」 「その前にオリンピック予選もあるな。」 「夜中にしかやらないの、だめだよね。早く寝たって、ぜんぜん起きれないよ。」 「そっか。録画して見な。家永、水野をよく見とけ。柏木もな。」 「ふぁーい。」 「サウジはこの前、カタールに負けたから、前半からガンガン来るはずだ。 日本はそれに耐えて、後半一気に勝負だろうな。 中盤からしっかり、スピーディにディフェンスしてれば勝てる。勝つしかない。」 「ふん。」 「にしても最近、良く寝るな。」 「うん。すぐ眠くなる。」 「良く寝ることはいいことだ、成長する。」 「けど、お母さんが、勉強しないと頭が成長しないって怒る。」 「少しはしなよ。」 「だけどさー、ご飯食べて、勉強しようとすると、1秒ぐらいで眠くなる。」 「そーか。成長するときは、眠いもんや。寝る子は育つ。リラックスすると背が伸びる。 けど、頭使わないと、考えるサッカーできないぞ。20分ハーフぐらいは、頑張れるだろ?」 「無理。」 「じゃ。勉強する前(寝てしまう前)にエクササイズやっとけよ。」 「お母さん、なだめてね。」 「へ。オレ?自分で突破しろよー。」 (自分にも、ほとんど小学生時代の夜の記憶はないが・・・。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.09.09 17:30:20
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