サッカークリニッキ                          SOCCER CLINIKKI

2009/11/28(土)03:59

分散集中

サッカークリ日記(170)

「何とかしてよ、クリのこの数学のテスト」(クリ母) 「おお。夢の30点台だな。」 「38点だよ。」(クリ) 「あほ。おまえ、ほんとに危機感ねえなあ。」」 「点数言うのも恥ずかしいでしょ。先生も首傾げてたわよ、集中力がないんだよ。 単純なミスばっかりで、もったいないんだから。」(クリ母) 「アホなんやから、しかたないやろ。」 「そーだよ。次がんばればいいんだよ。」(クリ) 「何言ってんのー。こんな点数今までとったことないのにまったくもー。 普通にやればできるのにいい加減にやってるから腹が立つのよ。 集中力つけるトレーニングしてよ。」(クリ母) 「集中力?そんなもん、誰でもやる気になれば、できるだろうに。 集中したときのクリはすごい能力を発揮するぞ。一夜漬けで、英検合格してたじゃん。」 「忘れた頃にしか出せない集中力なんて役に立たないでしょ!」(クリ母) 「へーい。」(クリ) 「その集中力をたまにしか発揮しないからダメなのよ。ほんとにー。」(クリ母) 「たいがい、先生が好きか嫌いかとかそんなんで、成績なんて決まるんや。 嫌いな先生だったら、集中なんかできん。楽しくなけりゃあ集中できん。なあ、クリ。」 「そーだよ。」(クリ) 「中学にもなってそんなんでいいの?アッという間に受験だよ!」(クリ母) 「クリ、公園グランドで集中力養成トレーニングやるぞ。ビシビシ。」 「はーい。」(クリ) 「あ、逃げたね。まったくもー。」(クリ母) 「クリ、集中力は、誰にでもある。 要は使い方とか、発揮の仕方にうまいヘタがあるだけで、やろうと思ったら、できるはずや。」 「んー。そーかなぁ?」 「あのなあ、ケアレスミスが多いってのは、集中力がないんじゃなくて、あるってことだぞ。」 「なんで?」 「集中力が強いから、1点にフォーカスが集中して、全体が見えなくなってるんだ。」 「ん・・・?」 「落ち着いて最初にテスト全体を見渡したら、簡単なところやサービス問題がわかるし、 計算問題なんか、検証できるんやから、完璧にすれば、それだけで、40点ぐらいあるはず。」 「ふむ。」 「おまえはテストの文章問題だったら、真ん中辺りまで読んで、わかった!って閃いて、 問題を最後まで読まずに理解しないまま、解答始めてしまって、 へんてこりんな計算になってパニックに陥るとか、 最後の“何センチですか”の“センチ”を見落として、しょうもないミスになってしまうかだろ?」 「ひひひ。よくわかるね。」 「よく、クイズ番組で、“何とかは、何々ですが、では何々は?」っていう引っ掛け問題の 最初のフレーズを聞いただけで、ピンポンとボタンを押して、ブーっと鳴らされるのにそっくり。 集中していて早い分だけ、引っかかりやすくて、出題者にとっては、思い通りに操れるアホな解答者。」 「そのとおり。」 「あほ。」 「へへ。」 「全体にも注意すればいいだけだ。全体の中の色々な部分にもフォーカスしなきゃ。 ワイドな視点や考え方も持てば、流れや大筋が見えるから、もっといいポジションに動ける。 テストで言えば、問題の回答方法や求めていることをわかって、 ノウハウに当てはめるだけだってわかる。そーすれば、素っ頓狂な答えにはならなくなるだろ?」 「ふむ。」 「マルチスクリーン知ってるでしょ?モニターがいくつも並んでる奴。 いっぱいあるモニターにそれぞれ違う映像が出ている。」 「ん。」 「その中でフォーカスすべき映像は、真ん中のメインスクリーンに映し出す。 サブスクリーンとメインスクリーンを一瞬一瞬、切り替えながら、進めていかなきゃいけない。」 「うん。」 「分散集中と一点集中。ワイド視点とフォーカス視点。」 「なにそれ?」 「分散集中は、ワイドに全体の中の大事な場所にいくつか同時にしっかり観察するってことだ。 そのうちのどこかから、ボールが飛んでくる。そのボールをメインスクリーンに映し出して、 奪う瞬間、蹴る瞬間は、ボールの芯の1点だけに焦点・・・フォーカスを合わせて集中する。 そのあとはすぐにまた分散集中に切り替えて、ワイドに全体を見て動く。」 「ふーん。」 「おまえの目は2つしかないから、一瞬で遠くまで見たり、前後左右を見ながら、動く必要がある。 それができたら、偏った集中にならなくてすむ。 “何々ですがー、”っていうのに引っかからなくてすむ。」 「うん。」 「・・・。おまえ、よっぽど引っかかってるようだな?」 「へへへ。おとーさんに似たんだね。」 「やかまし。何々ですがーっていうのをお前が相手に仕掛けてフェイントで抜いて行かんかい。 松井のプレー見て、勉強しろー。」松井大輔 ル・マンプレー集 (みかん堂サッカー動画)

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