カテゴリ:ガーデンデザイン
毎週、月曜日は弊社の勉強会があります。全20章209pを毎週一章づつ勉強していきます。時折、特集を組んでいますがここ、4週続けて石組の講義と実習です。若干一人がどうしても「勢い」について飲み込めていません。ですから何度でも判るまで続けます。この基本を理解できず、単に絵を描いているような奴にデザイナーなどと云わせない。空間構成や日本で庭造りをしていくうえで避けて通れない道だ。
私のところでは、工事部門と管理部門が分かれており、本来、現場などで脚立の立て方時に斜面における脚立の掛け方について教えることなのですが、実習で教えることになります。そもそも三脚の足は常に垂直Y軸を保ち、片足斜面の場合、踏み場のどちらかの足から出てしまうと脚外となって倒れることになる。 この共通している三角形から学ぶことは脚立と石を組む三股(サンマタ)は自立し、重量物を据える、運ぶなど共通した要素が強いということだ。応用して考えると対象物が三角形より逸脱しているとバランスを崩して転倒することを学ばなければならない。それは常にチェンブロックの鎖が示すように常に垂直線上に足があり、二本の脚内に存在することを教えてくれる。 また、平庭での三石組みの場合、配石位置と勢いの発する見えないベクトルを結んだ時、その答えが得られる。三角形を基本とする構成や質量配分は応用を通じて皆同じことが言える。植栽の立ていれ、配植位置など応用は様々にある。身近なところでは、「いけばな」で応用できる。このそれぞれの「勢い」のコントロールが出来るようになるのが基本だ。 実習といっても「盤景」に近い模型で実習になります。滝口、一石、二石、三石組み、延段、飛び石、二つ組、三つ組です。盤景は、昔何処の同業宅にいっても庭先にあり、これで石据えの練習をしていたことが窺えます。盤景とは、楕円形で浅い陶器に水を張り石をバランスよく設置して景色をつくるセットいいます。 盆景・盤景・水盤景があり、盆景は、盆栽を伴ったもの、盤景は風景を題材に石の特徴を利用し、山や海、流れなど装飾性が強い。水盤は、主に水に浸した石に苔を載せ配置していきます。材料が水盤と石、水だけなので無駄な装飾は一切無いのが特徴。その他を取り入れると「俗」っぽくなる。石は、コケの乗り易い軽石や火山岩のボクを多く用いた。遊び感覚で「配石、石の根張り、勢い」を設えていく。 40年程前子供の頃、よく庭先で遊んでいるとこの水盤にぶつかり、中でコケタ石を子供ながらに元に戻そうと必死に組んだことを思い出します。でも元には戻らない。据えつけた石の表情は様々で元あった形には記憶には残っていても再現が難しかった。 それだけ据える人、水量、石の持つ資質に左右されるのでやっているうちにかなりはまってしまって長い時間、兄と遊んでいた記憶があります。お互い10歳前後の子供のくせに兄が能書を言いながら組んでいる姿を思い出します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月13日 16時34分19秒
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