心のままに・・「き・ろ・く」

2010/08/17(火)14:41

【監察医の涙】上野正彦

本、漫画、映画、ドラマ,観劇等の感想(679)

はじめて読む作家さん 「死体は語る」を耳にしたことがあるので 読んでみたかった作家さん 新刊のこちらから読むことに どの章も、一言一言が とても重みがあって心に響く 経験なさったことの描写についても 私自身が今それを同じように 感じられるようで涙がとまらなかった 心に響いた言葉「き・ろ・く」 「犯罪者すべてが自己中心的な考えで殺人を 犯すのではないということを知ることも 大切なことである。 すべての検死にドラマがある。すべての死体に 真剣に耳を傾けるべきである。 真剣に向き合えば生きている人間も死んだ人間も 大切なことを語りだすのである」 「私が扱う死体は生きているのである。 生きている人と違うことは喋らないということだ。 だが、生きている人が喋ることには嘘がある。 しかし喋らない死体は嘘はつかない」 こんな気持ちで死体(遺体)に向き合って会話をして 真実をみてきたのかと胸がつまった そういえば、以前読んだ海堂作品 「螺鈿迷宮」の中で 「死体の声に耳を澄ませ一人ひとりの死に きちんと向き合い続ければ立派な医者になれる・・」 ・・こんな言葉があったのを思い出した でも海堂さんの作品にあった「Ai」 (オートプシーイメージング)や 東野さんの「プラチナデータ」の DNA解析など 技術の進歩はうれしくも またいろいろなところで大切な「何か」が 薄れていくような気もしてならない 次の本にワクワク、ドキドキ、楽しみ~ 読書感想記録(2010~)

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る