がんとの付き合い方(病院の勉強会)その7
心身を健康に保つために(軽い運動)軽い運動は、便秘の解消など、身体のいろいろな機能や働きを良くするために役立ちます。・安静時の心拍数や血圧を下げます。・ストレスを軽減します。・疼痛を減少するためのエンドルフィンを放出します。がん患者さんにとって、運動により体調がよくなれば、以下のような良い結果が生まれます。・予後が良くなる: 身体の状態が良ければ、治療に耐えられます。 身体の状態が良いという事は、治療が成功し、 予後が改善される事を示す重要な指標です。・筋肉の緊張を保持する: 長期間筋肉を使用しないと、 筋肉が収縮し、弱くなります。 ほんの軽い運動でも、 筋肉の緊張を改善するのに役立ちます。・回復が早い: 手術や治療によって、組織が傷つけられます。 しかし運動は、組織の再生を助け、 また関節の衰えを最低限におさえます。・精神的な活気: 運動の効果は、単に身体的な面だけにあらわれるのではありません。 ゛がん゛に心が縛られている状態から抜け出すための良い方法は、 身体を動かす事です。 身体を動かす事に専念していると、 消極的な考えかたをもつゆとりがなくなります。身体的な調子を良くするという事は、トライアスロンに挑戦できるよう訓練することではありません。心臓、血管、肺、筋肉の機能が適切に保たれ、日常生活が快適に過ごせ、リクレーション活動ができる、ということでよいのです。しかもどの程度の機能を確保すればよいかは、各個人によって、それぞれ違います。Healthy Pleasure「健康的な楽しみ」という本の著者である、Robert OrnsteinとDavid Sobelは、 ゛私たちは、健康のために何かをする時、‘喜び’という点を見逃している゛ことを指摘しています。これは、運動をする時に特に心に留めておく必要があることだと思います。練習を重ね、運動する事の楽しさを見つけられたら、運動を続けたいと思うようになるでしょう。では、次のような事を心がけましょう。・毎日する事の中に運動を組み込む事:日常生活上の仕事をこなしている間に、運動する機会があることに気づいて欲しい。・今まで行ってきたことの代わりに、実際的で、楽しい方法を見つける:例えば、ランニングの代わりに散歩する テニスの代わりに水泳をするあなたが楽しめる身体を動かす事を見つける:運動は楽しいですよ!注意:運動をする前に、必ず主治医に相談する事