2007/09/10(月)02:12
【Q】ダイエットにはどんな種類の運動が効果的ですか?・・・maberick-18 新講座<17>・・・・ダイエット博士&Princess-maberick
【A】
「食事療法に比べると運動療法は効率が悪い」と
考えている人が多いようなので、
まず、なぜ運動が必要なのか説明しましょう。
運動による減量効果には3つの側面があります。
1つは運動することで消費エネルギーを増やせること。
もう1つは運動不足が作りあげてしまった太りやすい体質を
元に戻すことです。
最後に、食事療法では筋肉も減りますが、
運動と併用すれば、体内の脂肪のみが減ることです。
☆運動不足は、基礎代謝を低下させます。
基礎代謝というのは、安静にしている時でも体温を維持し、
生命活動を保つために使われるエネルギーのことで、
これが少なくなってしまいます。
また、運動不足はインスリンの分泌を高めますが、
インスリンには体内で脂肪の蓄積を促進する作用があります。
さらに、運動不足は脂肪合成酵素の働きを促進します。
運動することによってこうした代謝異常を正常に戻し、
太りにくい体質に変えることができるわけです。
食事療法を始めた直後は減量効果がはっきり出ますが、
徐々にスピードが鈍り、1ヵ月くらいたつと
あまり減らなくなってしまいます。
からだが、少ない摂取エネルギーでも体重を維持しようと、
消費エネルギーを減らすように代謝状態を変えてしまうからです。
このような現象を適応(adaptation)といいます。
運動療法はこの適応現象を克服するためにも欠かせません。
●1日300~100キロカロリーの運動量に
代謝を是正するための運動量としては、
1日300キロカロリーが目安になります。
しかし、肥満予防が目的であれば、
1日100キロカロリーくらいでいいでしょう。
●毎日できる運動が理想的
運動は毎日行うことが大切なので、いつでも、どこでも、
また1人でもできる歩行、ラジオ体操、サイクリング、
なわとびなどが向いています。
数種の運動を組み合わせるのもいい方法です。
運動の強度は中程度、軽く汗ばむくらいの運動で十分。
別に激しい運動をする必要はありません。
週1回くらいのゴルフやアスレチッククラブでの運動では、
ほとんど効果がないと考えてください。
●日常生活でからだを動かす習慣を
改めて運動といわなくても、日ごろからなるべく歩くように努め、
エレベーターなどを使わないように心がけることも大切です。
万歩計をつけて1日7000歩以上歩くようにすると、
かなり効果が期待できます。
※国立健康・栄養研究所老人健康・栄養部長