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2024/01/27(土)23:01

古本趣味の危機

教授の雑感(1350)

昨日、古本カフェのようなところに行ったことを書きましたが、その時、林望先生の『トッカータ』という本を古本として売っていることに気づきまして。「洋画編」と「日本画編」の二種があって、それぞれ700円だったかな? これこれ!  ↓ ​ 【中古】 トッカータ光と影の物語 洋画篇 / 林 望 / 文藝春秋 [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】​ ​ 【中古】 トッカータ光と影の物語 日本画篇(日本画篇) 光と影の物語/林望(著者)​  これは、何らかの洋画、ないしは日本画を見て、その絵からインスピレーションを得て、林先生が短編小説をものする、という出版社サイドからの企画ものだったのですが、刊行年は2001年でしたかね。ふうむ、今から20年以上前ですと、こういう企画ものが成立するほど、まだまだ日本の出版界はイケイケだったのでしょうか。  しかし、この企画を林先生に持って行ったというのは、出版社(文藝春秋)のお手柄というか、いかにも林先生がノリノリで引き受けられそうな企画だなと。  で、そういうことなら、是非買っちゃおうかなと思ったのですが、その時は考え直して保留にしました。アマゾンで見たら、もっと安い出品があったもので、ちょっと日和見したのよ。  しかし、後で考えてみて、わしも古本者として堕落したもんだなと。古本者にとって一番大事なことは「一期一会」でありまして、買うべき本に出合ったら、躊躇なく買うのが筋。それを知っていながら、二の足を踏んで買わなかったのだから、もう、古本者とは言えない。  でも、最近、自分はもう古本者ではないなと思うことが増えました。いい古本屋に行っても、馬鹿買いしなくなったもんね。「これを読む暇が自分にはあるのか?」「家にこれを置くスペースはあるのか?」ということが脳裏をよぎって、つい、買うのを躊躇ってしまうことが増えた。   歳をとるって、嫌ね・・・。  でもね、まだ私には夢があるの。引退してから、もう一度、シェイクスピアあたりから英米文学に本格的に向きなおろうかなというね。イギリスに行って、ちゃんとした革装のシェイクスピア全集とかを古本でどーんと買って。  ちょうどシャーロック・ホームズが探偵業を引退して養蜂に精を出す、みたいな感じでね。  そんな夢のような老後が来ればいいなあ・・・。

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